第3話 5大魔王、集結
りあ、大ピンチ
「レベッカ様、魔王会議の時間です」
最悪の告知だった。
リゼルの指示通り
りあは指先一つで異空間の応接室を
展開してみせた
(実際はリゼルが魔力操作を補助した)。
上座に座り、足を組み、腕を横柄に投げ出す。
「こんな感じ……?」
『様になってきたわ。
魔王は常に「他者は羽虫」だと
思っておけばいいのよ』
扉が開く。
次々と入ってくるのは
禍々しいオーラを放つ四人の魔王たち。
りあは内面で悲鳴を上げながらも
表情を氷のように固定した。
「議題は何……?」
『人間のマリアス帝国が勇者を召喚したわ。
その対策よ』
緊迫した空気の中
会議が始まろうとしたその時。
天井付近の空間が歪み
一人の青年が悲鳴とともに降ってきた。
「うわああああっ!?」
ドサリと床に落ちたのは
黒髪に見覚えのある顔。
りあは目を見開いた。
(……うそ。直也!?)
高校時代の元彼、湯川直也。
なぜ彼がここに?
混乱を隠し
りあはレベッカの口調を絞り出した。
「……誰? この空間に踏み込めるのは
我ら魔王のみのはずだけれど?」
「ゆ、湯川、直也、です……」
あの傲慢だった直也が
恐怖でガタガタと震えている。
天空を統べる第三魔王
美女レイシアが冷たく言い放つ。
「異界からの迷い子かしら。
場違いな場所に来たものね」
「我らはこの世界の五大魔王。
そして私は初代魔王レベッカだ。
……名を名乗る栄誉を授けた。
次はないわよ」
リゼルから『素晴らしいわ!』と
絶賛の念話が届くが
りあの内心はそれどころではない。
第二魔王、竜人のレオンが
面倒くさそうに口を開いた。
「こいつ、どうします? 殺しときますか?」
その時、震えていた直也が
じっとりあを見つめて呟いた。
「……りあ……? お前、りあなのか?」
一瞬、空気が凍りついた。
りあは即座に否定する。
「レベッカだと言っただろう。
貴様、死にたいのか?」
「でも、その気配……絶対、りあだろ!」
絶体絶命の窮地。
リゼルが静かに歩み寄り
直也の喉元に冷たい殺気を突きつけた。
「レベッカ様に対して不敬ですわ
下等な人間。
その口、二度と利けなくして
差し上げましょうか?」
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