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10.わたしのうつくしい世界
朝。カーテンから日差しが入ってきて、目が覚める。
いつもは階段に居るコが、私の顔を覗き込んできていた。心配してるのかな、何ともないのにね。
起き上がり、普段通りに制服を着て部屋を出た。鼻を突く変な臭い。でも、気にならない。
リビングの前を通り掛かるとき、ふと部屋の中を見ると荒れていた。でも、気にならない。
いつもの駅で、電車を待つ。ホームには私ひとりだけ。無人駅じゃなかったハズだけど。改札には電気が通ってなくて困った。
電車は、一向に来ない。仕方ないので線路に降りて、学校の方向へ歩き始めた。
途中、横転した電車があった。でも、気にならない。
隣駅。ホームの屋根が落ちていた。でも、気にならない。
黒いモヤはあちこちに居るのに、人間には出会わなかった。でも、気にならない。
そう、気にならない。だって、どうしてこうなったか私は知っている。
途中でぴたりと足を止め、風景に目をやる。
ああ、ああ。これは。
「……私が壊したんやね、全部」
誰か、誰かこの世界を助けてくれんかな。私にはもう出来んもん、こんなに壊した私には。
正義のヒーローとかおらんの?こういう時に出てきて、はやく
───わたしを、ころして。




