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第2話:暗号化された真実
図書館の薄暗い室内、翔子はスクリーンに映る断片的なデータを凝視していた。
「…暗号化されている。簡単には読めない」
欠落したファイルの痕跡、ログの微妙な不一致、破損した映像――すべてが意図的に隠されていた。
ロンは隣で紙資料を広げ、過去事件の記録と都市伝説を照合する。
「消えた記録は、過去事件の重要な情報を隠すために操作された可能性が高い」
翔子はルーペでデータの微細なパターンを確認し、暗号の法則を推測する。
「小さな違和感でも、繋げれば真実が見えるはず」
ロンはディスプレイ越しに指差す。「この部分、過去事件の符号と一致する。都市伝説に隠された真実に繋がるかもしれない」
蛍光灯がちらつき、室内に微細な影が落ちる。
翔子は息を整え、鍵となるデータに手を伸ばす。「焦らず、論理と直感で解読する」
データの暗号を一つずつ解読するにつれ、都市伝説に隠された現実の事件の輪郭が浮かび上がる。
翔子とロンは互いに目を合わせ、静かに頷く。
「核心に近づいている」
都市の夜、微かな警告の光と、スクリーンに映る暗号化データ――
すべてが過去事件と現代都市の謎を繋ぐ糸となり、二人を新たな陰謀の深淵へと導いていた。




