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異世界悪食日記  作者: さくらいよう


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8/10

7話:決意

異世界編です

「夕食の準備ができました」

 そんな会話をしていた時、メイドが部屋の戸をたたいた。

「いこう、今日香。何より、食べれるときに腹ごしらえだよ」

「明日那がお腹すいただけでしょ」

「ばれたか」

 何だかんだで、今日香は復活したな。にしてもお腹すいた。今頃、ラーメン屋で大盛ラーメン食べた帰りだったのに。帰りながら、ドーナツ買って食べているはずだったのに。何してくれてんだ。

 大部屋に案内される。もう既にクラスの殆どが集まっていた。そして、席に案内される。

 十数人のメイドが夕食を配った。

 いや、訂正しよう。いや、現代人として言いたい。

 十数人のメイドがおやつを配った。

 両手サイズの黒パンとチーズ…………のみ。おやつですか、これは。私のおやつより少ないんですけど。

「ナニコレ」

 今日香が絶句したかのような声を漏らす。

 黒パンに嚙みつく。

 こつんっ。

 …………こつん?

 悪食が働きつつ嚙み砕く。

 硬ぇ。なんだこのパン。岩か? 岩を食べてるのか、私は?

 味もしねぇ、食べ物食べてる気がしねぇ。

 チーズは……ちゃんとおいしい。

 でも、ボリュームよ。パンと一口サイズのチーズ数個。

 すくねぇ。

 中世ドイツでもこんなに少なくねぇよ。(偏見)

 恨みが積もる。

「ゴハンヲカロンジルノ、ゼッタイユルサナイ」

 おいこら、調理担当出せ。

 立ち上がって、文句を言おうと思った。が、その前に一人が立ち上がった。

 勇者こと、早川光だ。

「みんな聞いてくれ。俺は魔王討伐に行こうと思う」

 その一人の意思表明によって、タイミングを失った。諦めて、岩を食べる。強化も顔をゆがませながら食べていた。

「もしかしたら、死ぬかもしれない。それでもついてきてくれるやつはいないか? 強制もする気はないし、たとえ1人もいなくても俺は行く」

 一瞬、しんとする。

「早川君が行くなら私も行くよ」

「お前一人に背負わせる気はねーよ」

「私たちも少しぐらい力になれるわ」

 そう言って、クラスの陽キャグループである3人が立ち上がる。

「お前ら……」

「みんなでやれば絶対勝てるよ」

「それに、まずは特訓だわ」

「そうだぞ、憂いあれば備えなしって言うからな」

「それ、備えあれば憂いなしだぞ」

 そうやって4人が友情を確かめ合う。

 よくもまぁ、こんなに硬くて味のしないパンを食べながら、感動的な会話ができるものだ。あ、硬すぎて食べれないのか。

 今日香がどう考えてるか正直分からないけど、自ら死地に飛び込むなんてことはしたくないし、今日香だけで死なせる気もない。

『今日香はどうする、級長たちと行く?』

『うーん。あたしは嫌かなぁ、変にバレたくもないし、生と死の間で戦い続けるほどの勇気もないし』

『わかった。私も同意見』

『このパン、硬くない?』

『悪食がないとかみきれないよ?』

『それって……』

『常人はこのパンの耳の時点で無理』

『……ちょっとムカッてきたわ』

 級長がわちゃわちゃしている間、黙々と食べながら念話する。マジですくねぇ、女子高校生がこんな量で足りると思ってるんだか。

黒パンですが、本来中身をくりぬいて、シチューなどを入れて食べる系のものです。

明日那は健啖家です。

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