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2枚目のドックタグ〜喫茶店すのうどろっぷへようこそ〜  作者: jetts
新たな火種

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赦されるかは神しか知らない

 ノブに手をかけ開けようとする刹那、ノーモーションで体をひねりながら身体を伸ばしつつ、床に転がり扉の前の壁際に退避する。


 右手に痛みを感じる。


 超高速で打ち出された短針が親指に刺さっている。


 転がりながら針を抜き、奥歯に仕込んだ強力な解毒剤を噛み破り、メディカルパッチを傷口に貼り付ける。


 目眩を感じるがギリギリ動ける。


 背後に向けてフラッシュボムを投げると同時に靴底の高出力スピーカーから超高出力の指向性を持つ大音量が敵を襲う。


 「ぐあっ」


 相手はがたまらず呻きを上げる。痺れる身体を無理矢理動かして三連砲を声のした方に向けコマンドワードを告げる。


「drei」


 発射を確認し口を半開きにして耳をふさぎ床に伏せる。


 細長い弾道が飛び出し生命反応を感知し炸裂する。


 広範囲に爆音を上げ子爆弾が巻き散らかされる、そしてさらなる爆裂。さらなる爆音と孫爆弾が巻き散らかされる。


 さらなる爆音。


 クラスター爆弾はオスロ条約で禁止されている。dreiは非殺傷の小型クラスター爆弾。孫爆弾まで炸裂する事で身体がきしむほどの爆音を与える非殺傷音響兵器。鼓膜は確実に破れる。


 だるい身体を奮い立たせて奴に近づく。


 背後で扉が開き、ナイフを構え背後から俺を突く。狙い違わず心臓の位置。


 ギンッ


 金属音。


 ボディアーマーのチタンプレートがナイフを弾く。右手で短筒を掴み気合とともにウェイクアップワードを発する。


 「Befreiung」


 救済を意味するこの言葉に反応し俺の手に一m程の短杖が現れる。そのまま背後を突きナイフを構えた敵の姿勢を崩す。


 身を翻してナイフを短杖で弾くと、Needleは距離を取り短針銃を胸元から取り出す。


 こちらも、体勢を整える。


 音もなく連射される死の一撃を、毒により動きの鈍った身体を懸命に動かして避ける。


 Needleは声を上げ増援を呼ぶ。その一瞬の隙を付き短杖の先をNeedleに向けてRuheと静かに呟く。


 短杖の先端が火薬により弾丸のようにNeedleの腹にめり込む。前のめりにうずくまる奴に素早く近づき首をホールド俺の全体重も加えて床に頭を叩きつける。


 「俺は死などと言う甘い結末は用意しない。罰を受けろ」


 失神したNeedleを拘束し肩に担ぎ、外にいる海上自衛隊特別警備隊と陸上自衛隊第1空挺団第一小隊に制圧指示を送る。


 外に出る為に廊下を歩く。


 Needleの声で飛び出して来たであろう床でのた打ち回るSuccubusの犠牲者を冷たい目で見下ろしながら甲板に出る。


 船員のフリをしていたテロリストは屈強な自衛官に取り押さえられて拘束されている。次々と降下する空挺団がキビキビと動き後始末に動く。


 俺の存在について、彼らは知っているが故に空気のように扱われる。そこに存在がない、Whiteとして。


 内通者であった夢魔殺しの三國 聖(みくに さとし)がNeedleの身柄を受け取ってくれる。


 「マスター、うちの姐さんが迷惑ばかりですんません。今度、後輩連れて食いに行きますんで許してつかんさい」


 人懐っこい笑みで聖はNeedleを抱えて迎えのヘリコプターに向かう。明美の暴走をいつも止めてくれる懐刀。


 今頃、九州では明美は止めてくれる副長無しで暴走しまくっているだろう。結が頭抱える案件だな。


 しらじらとしてきた。急いで帰らないと仕込みが終わらないな。奴らを出迎えてやらないといけないからな。


 タグボートに乗り込みZephyrの待つ埠頭を目指す。さぁ今日もすのうどろっぷは通常営業だ。



 


 


 




 

 


 

 

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