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真の次元②



裂け目の先は、これまでの次元とはまったく異なる異質な世界だった。漆黒の空に点々と浮かぶ星々が、無数の目のように彼女を見下ろし、異様な静けさが支配している。どこからともなく不気味な囁き声が耳元に響き、空間全体が生きているような感覚をセレフィナに与えていた。


セレフィナが一歩踏み出すと、目の前に淡く光る霧が立ち上り、その中心から一人の亜神が姿を現した。これまで対峙してきた亜神たちとは異なり、この者はどこか人間に近い外見をしており、冷静で知性を宿した瞳がセレフィナを見据えている。黒い衣装に身を包んだ彼は、まるで古の王のような威厳を漂わせていた。


「来たか、セレフィナ…我らが異界を渡りし者よ。」


その亜神の声は、空間全体に響き渡る低い音で、セレフィナを試すような静かな挑発が含まれていた。彼はゆっくりとセレフィナに歩み寄りながら続ける。


「お前が幾つもの次元を越え、ここに辿り着くとは思わなかった。だが…ここで終わりにしよう。お前がたどり着いたのは、我が領域『無限回廊』。ここからは誰も脱出することはできない。」


セレフィナは冷ややかな目つきで彼を見据え、わずかに口元を歪めた。挑発的な微笑を浮かべながら、彼女は冷静に言い放つ。


「閉じ込められるかどうか…試してみればいいわ。」


その言葉を皮切りに、亜神は手を掲げ、空間全体が急速に歪み始めた。壁のようにそびえる次元の障壁が周囲に立ち塞がり、まるで彼女を押し潰そうと迫ってくる。セレフィナは一歩も引かず、深呼吸を一つしながら、次元を裂く力を込めた魔法陣をその場に展開させる。


亜神はその様子を見て、薄く笑みを浮かべた。「どう足掻こうと無駄だ。ここはお前が知る次元とは異なる…真なる力が通用する場所ではないのだ。」


しかし、セレフィナは動じることなく冷静に答えた。「私にとっては、どの次元も関係ない。全てを貫く力こそが私の本質。」


彼女の足元に広がる魔法陣から放たれたエネルギーは、次元の障壁に衝撃を与え、まるで打ち砕くかのように波紋を生じさせた。障壁は震え、次第に歪みが広がっていく。


「我が名を刻め、亜神よ。」セレフィナの瞳が鋭く輝き、次元を超越する力が解き放たれた瞬間、亜神の表情が驚愕に染まった。「この場に縛られるつもりはない。」


セレフィナの圧倒的な力の前に、無限回廊の障壁が次第に崩れ始め、彼女の周囲には無数の裂け目が走っていく。










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