夢に見た転生
ぼくは生まれつき体が弱くずっと病室にいた
薬の服用や手術はしんどかったが小型テレビでするRPGゲームは楽しかった
そのなかでも真の勇者物語というゲームは他のRPGと違い
勇者を操作するのではなく案内役を操作し勇者の育成をするタイプだった
つらい闘病生活がこのまま高校生になっても続くと思っていた、しかし
冬の初め家族に見守れながらぼくは亡くなった
あたりがまばゆい、目の前にはゲームで見たことあるような女神
女神「目が覚めましたか」
ぼくはうなずく
女神「突然このような状況で戸惑っていませんか」
ぼく「いや、ゲームで体験したことあります」
女神「そうですか、ではあなたには選択してもらいます
このまま成仏するか、転生し健康体で世界を救うかを」
ぼくは勢いよく「転生でお願いします」といった
女神は少し驚いた様子で
「それでは、転生の口上を...あなたは不遇な運命に対して諦めることなく
生を全うしました。次の世界では幸あれ。」
ぼくは魔法陣の真ん中で体が軽くなる感覚につつまれた
薄れゆく記憶の中で女神が何か言っているのが聞こえた
女神「すみません、あなたは勇者じゃなく案内.......」
少し気がかりだが、ようやく外の拾い世界に飛び出せることに期待を抱いていた