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生きたいなら殺してと
「何をしたんだい?」
僕に与えられた罪人の少年は答えない。
「じゃぁ、何がしたいんだい?」
少年は未だに五体満足だ。
それは少年が何も望まないから。
罪人の願いは叶わない。
だから罪人が望まないのなら。
僕はどうすることもできない。
「何か、言ってはどうだい」
少年は語らず。
動かない。
そんな少年に僕は冷たく言ってみた。
「殺してあげようか」
「いやだ、死にたくない」
ようやく罪人が願いごとをした。
「わかった。それが君の願いだね」
僕はかつて少年の使った銃を取り出して。
僕は死にたくないと願った罪人を殺した。
生きたいなら「殺して」と言うんだよ。




