昨日の客
掲載日:2026/08/30
警官が写真を見せて言った。
「この男を知りませんか?」
俺はコーヒー豆を挽きながら写真をチラリと見る。昨日の夕方コーヒーを飲みに来た客だ。見覚えがある。
俺は答えた。
「昨日来たなその人。コーヒー1杯飲んで帰ったよ。」
「何か不審な様子はありませんでしたか?落ち着きがないとか」
「いや別に、何もなかったなあ」
「その人がどうかしたんですか?」
警官が答える。
「それが…本官も本当かどうか分からないのですが、この男は、近くにいる人間の思考を読むらしいのです。」
「思考を、読む…?」
「そうです、思考のかなり深い部分、その人の秘密や、知られたくない情報を読むらしいのです。
そんな男がもしこの世の中にいたとしたら、どうします…?」
俺は答えた。
「生かしてはおけませんな」
ガタッ 「ひいい…」
店の奥でコーヒーを飲んでいた男が、不意に椅子から転げ落ちた。
警官が銃を構える。
「バカめ、お前が毎日この喫茶店に来ることは調査済みだ。用心が足りなかったな。」
俺も厨房から包丁を出し、構える。
「お巡りさん。手を貸すぜ。」
おわり
前書き、後書きというものがあることを今知りました
20000文字ぐらい書けるようです
私の作品はだいたい1作500文字前後ですので、その40倍の容量が用意されています




