# エピローグ ## 「君の才能を探しに行こう」
# エピローグ
## 「君の才能を探しに行こう」
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完結から一年後。
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アルカディア。
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今日も賑やかだった。
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市場には笑顔。
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学校には子供たち。
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研究所からはノエルの悲鳴。
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「爆発したぁぁぁ!」
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「またか。」
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レオが呆れる。
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ガルドは訓練場。
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カインは新人育成。
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リリアは薬草園。
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ミーナは孤児院。
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みんな。
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自分の居場所で生きていた。
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そして。
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シンは。
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相変わらずだった。
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広場のベンチ。
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「先生ー!」
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子供たちが集まる。
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「何だ?」
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「僕の才能見つかった!」
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「お。」
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「料理だった!」
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「いいじゃん。」
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「将来お店出す!」
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「食べに行く。」
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子供は大喜びだった。
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その様子を。
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リリアが見ていた。
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「変わりませんね。」
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「何が?」
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「シンですよ。」
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「そうか?」
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「そうです。」
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リリアは笑った。
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昔から。
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この人は変わらない。
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王様になっても。
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英雄になっても。
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目の前の一人を見る。
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それがシンだった。
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その時。
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門番が慌てて走ってくる。
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「シン様!」
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「ん?」
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「移住希望者です!」
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「何人?」
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「一人です!」
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「じゃあ案内して。」
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いつものことだった。
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しかし。
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その日来た少年は。
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少し違った。
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年齢は十四歳ほど。
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服はボロボロ。
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目に光がない。
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かつてのリリア。
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かつてのノエル。
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かつてのカイン。
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そんな目だった。
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少年は震えながら言った。
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「僕は……。」
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「何をやってもダメで。」
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「学校も追い出されて。」
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「家族にも見放されて。」
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「才能なんてなくて……。」
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シンは静かに聞いていた。
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少年は俯く。
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「だから。」
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「最後にここへ来ました。」
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広場が静かになる。
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昔の自分たちを見ているようだった。
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リリアも。
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ノエルも。
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カインも。
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胸が苦しくなる。
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少年は言った。
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「僕なんか。」
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「生まれてこなければ良かったのかな。」
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静寂。
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誰もすぐには言葉が出なかった。
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その時。
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シンは立ち上がる。
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そして。
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少年の前にしゃがむ。
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目線を合わせる。
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優しく笑う。
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「名前は?」
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少年は少し驚く。
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「え?」
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「名前。」
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「……ユウ。」
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「そうか。」
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シンは頷いた。
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そして。
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昔と同じ言葉を言った。
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「ようこそ。」
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ユウが顔を上げる。
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「え?」
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「アルカディアへ。」
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「でも僕……。」
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「関係ない。」
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「才能なくて……。」
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「関係ない。」
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「何もできなくて……。」
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「関係ない。」
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少年の目から涙がこぼれる。
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シンは笑う。
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「これから探せばいい。」
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「え……。」
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「才能も。」
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「夢も。」
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「居場所も。」
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「一緒にな。」
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ユウは泣いた。
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声を上げて。
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ずっと我慢していた涙だった。
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その背中を。
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リリアたちが見守る。
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そして気付く。
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この物語は終わっていない。
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終わることがない。
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なぜなら。
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世界にはまだ。
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自分の価値を知らない人がいる。
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居場所を探している人がいる。
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だから。
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シンの旅は続く。
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誰かの長所を見つけるために。
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誰かの未来を信じるために。
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そして。
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誰かに伝えるために。
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「君には価値がある。」
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その言葉を。
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必要としている人がいる限り。
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物語は続いていく。
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# 『才能の国アルカディア』
## 完
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### 最後の一文
**「人は、誰かに信じてもらった瞬間から、人生を変えられる。」**




