第9話:隠された手紙
森の奥、落ち葉に覆われた地面の小さな空間に、翔子は何か光るものを見つけた。
「…これは…手紙?」
ロンが慎重に拾い上げると、微細な埃に覆われた封筒が現れた。紙は古く、文字はかすれている。
翔子はルーペで文字を読み取る。「差出人は…過去事件の関係者?」
ロンは地面の土の微妙な凹凸を確認しながら、「手紙が置かれた場所も意図的だ。過去の痕跡を示している」
封を開け、翔子は文字をなぞる。
「…事件の核心に触れる警告が書かれている」
微細な表現、符号、暗号――すべてが過去の事件と現代の失踪事件を結ぶ手掛かりだった。
森の風が葉を揺らし、封筒の紙がかすかに震える。
翔子は深呼吸して分析する。「小さな手掛かりでも、全体の文脈と照合すれば真実が見える」
ロンは頷き、「過去事件と現代の失踪、両方の証拠を組み合わせれば核心が見えてくる」
手紙には、過去事件で封印された施設の場所、関与した人物、そして警告が隠されていた。
翔子とロンは目を合わせ、互いに理解する。
「これで、過去と現在が完全に繋がった」
森の奥、影の中で微かに動くものがあった。
「…誰かがまだ見ている」翔子の声に緊張が走る。
ロンも視線を外に向け、警戒を緩めない。「だが、核心の手掛かりは手に入れた」
落ち葉の下、手紙と微細な証拠――砂文様、金属片、刻印――
すべてが失踪事件と過去事件の真実を示す光となり、二人をさらに核心へと導いていた。




