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私と家族と食卓と~#1 母親がサンタクロース

作者: 神田えり子

メリークリスマス!!


私の住む自由が丘では、

春には桜が咲く緑道がささやかながらイルミネーションされている。


さっきメモ帳を買いに行った無印の前にはちょうどクリスマスツリーが置いてあって、

表参道や代々木公園のような派手さは全くないけど、なんとなくイベントの雰囲気は出してくれています。


中学生の息子には長財布を買ってとせがまれ、サンタさんに手紙を出す代行も頼まれてないので、

今年からは夜中にアラームをかけて枕元にプレゼントを置き、それと引き換えに用意されたクッキーを食べる、

というような負担はなくなるようだ。


私は、小学2年生の頃に席が隣だった棚田君に「サンタさんなんておらへんで!」と言われてから

6年生くらいまで半信半疑で母の動向を追うようになりました。


それでも幼稚園の時に、後から「ユキちゃん」と名付けられた白い象さんのぬいぐるみ(ピンクの服を着ている)

をもらった年のことがあるので、棚田君の話はやっぱり信じられずにいたのです。


うちの実家では一度も寝ている間にサンタさんが来たことはなく、毎年夕ご飯の間に訪れる。

なんでか理由は分からないけど、

その部分は友達と違っていたので、気になってはいました。


そのユキちゃんが来た時も、炬燵でチューリップ形のから揚げをシャンメリー片手に食べていた。

すると突然シャンシャン、シャンシャンと鈴の音のようなものが鳴ったのです。

母が「あれ!?なんか聞こえない?あれ!?」と言い、

それに6歳上の姉が「ほんまや!!何?え!?」とか言って加勢する。

まあ、その時の表情も覚えていますが、もう女優です。入魂っぷりがすごかった。

そしてカタっと音が鳴るから、サンタさんがプレゼントを置きやすいように窓を開けておいた2階の部屋に駆けあがり、

ドアを開けるとレースのカーテンがふわ~っと舞ったのです!!!!

あの時はあれやね、サンタさんがトナカイに乗って、私に見つからないように急いで去って行ったときの風やね。

すると、「白いから」と安直にユキちゃんと名付けられることになる象のぬいぐるみが窓際に置いてあったとさ。


私はのちのち、母が炬燵の下で幼稚園で使っていたハンドベルを鳴らしてたんじゃないかと思っていた。

それで大学生の頃にたずねてみたら、ニヤっと笑って言うんです。

「さあ、どうだろうね」って。


私はいつまでサンタを信じていればいいのだろう。

サンタさんが去った後の風については今でもずっとわからずにいます。

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