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いい加減な神

2020年―世界は新型コロナウィルスの影響により自宅で自粛するようになった。

世界が憂鬱になっている中、1人の男は浮かれていた。


「今日から大学の授業が始まるぜー!うぇーい!Foooo!」


このめっちゃ浮かれている男の名前は山田太郎である。小学校は毎日これくらい騒いでいてバカなことばかりしていた。しかし中高では勉学のことしか考えることしかできなくなっていた。その要因は中学受験に失敗してしまい、今まで何をしても叱らなかった親が激怒し、人間に対して恐怖心を覚えてしまったからだ。しかし!6年間の勉強生活が終了し、第1志望の大学に合格できて授業を受けられることに舞い上がっているのである。


「あら、久しぶりに太郎の大きな声聞いたわ。でも今お父さんが仕事してるから静かにね」


おっとりとした声で注意したのは太郎の母親である。いつものんきで笑顔が絶えない人が、受験に失敗した際に豹変して激怒した。1番起こらせてはいけない人である。


「あっ、ごめん、お母さん。じゃあ、俺も今から授業だから」


そう、頑張ってねと、にこって笑う母親が太郎の部屋から出ていく。


--------------------------------------------------------------------------------


その後初めての授業が終盤になっているとき、パソコンの画面が急に青くなりエラーが発生したとお知らせが表示される。


「えっ?何これ?エラー?あーー!早く戻らないと授業が終わっちゃう!」


と、その時パソコンの画面に渦のようなうねりが発生し太郎が画面に吸い込まれた。


「っ!うわぁぁぁぁぁぁ!」



---------------------------------------------------------------------------------


「あれ~?ちょっと地球を覗こうとしただけなのにな~。地球人吸い込んじゃったよ。」


パソコンの画面に吸い込まれた影響で太郎は意識を失っていた。しかし、誰かの声で意識が戻りかけている。


「お、女?…」


「お?おー!目が覚めたか~?いや~良かった、良かった!あの衝撃で死んじゃったからね~蘇って良かったよ!」


凄い勢いの喋り声で太郎の意識が完全に取り戻す。目を開けると辺り一面が輝いている。


「うっ!眩しい!なんだここは、俺の部屋じゃないのか?」


「あー!ここはね~神界だよ。ほら、立てるか~?」


背中には羽が生えていて、白く輝いている服を着ている少女が手を差し伸べる。


「あ、ありがとうございます。」


(理解が追い付かない。誰だこの少女は。ここはどこだ?しんかい?海か?さっきこの少女は死んだとか言ってたよな。てことは、ここは天国か?てことは、こいつは神様か?なんで俺は死んだんだ?)


「あ、あなたは誰ですか?ここは天国ですか?」


恐る恐る、疑問を目の前の知的生命体に聞いてみる。


「さっきも言ったけど、ここは神界、神の住んでいるところだよ。そして、私はその神なのです。神ゼウスなのです!」


顎を少し上げドヤ顔で胸を張り、両手を腰に当てて、羽を大きく広げて自己紹介をした。


「ぜ、ゼウス?あの神話に出てくるゼウスか?ゼウスは男だろ?てか、なんで俺はその神界?って所にいるんだよ」


「あーーー!もう!質問ばっかでうるさいな~!もうめんどくさいから元の世界に戻すね~。言っておくけど、ここに居た記憶は残らないから説明しなくてもいいでしょ。はい、バイバイ~」


神界に居たことは説明されないまま、ゼウスは太郎を一方的に突き放した。その時に、太郎の体が輝きだし透けるように消えていく。


「お、おい!なんだこの光は!結局何だったんだよー!」




そして、ゼウスの力により太郎は神界から飛ばされた。

しかし、太郎の視界が戻った時、目の前には見たことがない景色だった。


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