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金髪幼女と高校生  作者: 鮪 火鉢
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出会いと変化

小説初心者が厨二病全開で書いていく王道異世界ものです。

「……おい…起きろ……」

「起きろ!!」

「んにゃっ!」

変な声が出た。突然大声で怒鳴られたらビックリするじゃないか。どうやら僕は授業中に寝落ちしてしまったらしい。そりゃ真面目に授業している先生もカンカンなわけだ。

「皇斗、放課後職員室に来なさい」

先生が教室で大きな声で僕の名前を言う。僕の名前は北鐘皇斗。僕はこの"皇斗(のうと)"という名前がどうも気に食わない。親は気に入ってるようだが、僕からしたらいい迷惑だ。小中時代から「ノート」だの「紙」だのと散々バカにされたもんだ。

「おい皇斗。お前また職員室かよ」

「うるせえよ。あぁ~、貴重な放課後が先生のお説教タイムで潰れるなんてついてないぜ…」

今話しかけてきたやつは小学校から友達の桜木悠真だ。コイツだけは唯一俺の名前をバカにしなかった優しい友達だ。そして成績優秀、スポーツ万能、イケメンで優しいというアニメ漫画では王道の完璧超人でもある。

「お前は放課後部活だろ?」

「ああ、サッカーの大会が近いからね。そういやあバスケのヘルプにも呼ばれたから体育館にも顔出さないとなぁ」

「流石悠真だな。モテモテじゃねえか」

「まあね」

なんなくして授業は終わりクラスの皆は足早に下校していく。部活をしに行く者、友達と遊ぶ者、デートしに行く者、様々いる中で僕は職員室へと足を運び先生たちからの視線を感じつつも永遠に感じる説教を受けていた。

~生徒は下校する時刻になりました。気をつけて自宅に帰りましょう。~

下校の放送だ。どうやら説教を30分以上受けていたらしい。

「今日はこの辺にしておく。これからは意識を高く持って行動するように」

「わかりました」

いつもの空返事だ。これもこの高校に入学して何度口に出しただろうか。

「はぁ~、今思い返せばロクな高校生活送れてねぇなぁ。一度でいいから…」

「「悠真みたいな完璧超人になりてぇもんだ」」

その次の日。僕はこの発言を後悔することになる。

~次の日の朝~

「ふわぁ…」

一日で一位二位を争うほど憂鬱な時間。学校に行く前の朝。これは月曜日になるとさらに効果が上がることは皆さん知っての通りだろう。僕、北鐘皇斗も身に染みて感じる。

「うぅ…今日は一段と冷え込んでるな…」

なんせ季節は冬。今頃受験生たちは志望校に入学するため必死こいて勉強しているのだろう。まあ、受験生たちが思ってるほど高校生活というものは充実していない。

「皇斗~ご飯よ~」

母親の声がする。別に短気って訳じゃないけど朝は無性にイライラする。

「わかってるよ。すぐ行く。」

適当に返事を返し階段を降り朝食を貪る。僕の朝はいつもパンだ。でも遅刻しそうになって食パンを咥えたまま家を飛び出すなんてことはしない。なんせウチは割と躾に厳しいからだ。

「皇斗。勉強は捗ってるか?進路は決めたか?」

「まずまずだよ。進路はまだ決めてない。」

「そうか。頑張ってこいよ。」

父さんは僕と同じ高校の卒業生、言わばOBである。ウチの学校は割と歴史があるらしく、それなりに有名だ。父さんはその高校を学年首位で卒業したらしい。息子に期待するのも分からなくはないが正直期待されて迷惑している。

「じゃあ行ってきます。」

「皇斗、忘れ物」

「あ、そういやそうだった。」

急ぎ足で和室へ駆ける。

「ばあちゃん、行ってきます。」

この前僕の大好きなばあちゃんが死んだ。その時は学校に行けないくらいショックだった。小中時代、名前をバカにされていじめられてた俺を慰めてくれたばあちゃんは俺にとって太陽みたいな存在だった。でもそんな優しいばあちゃんはもうこの世にいない。素直に受け入れらない現実を両親は親身になって相談に乗ってくれた。そのおかげで僕は学校に行けるまでになったのだ。つい一週間くらい前の話。

「じゃあ今度こそ行ってきます。」

「「いってらっしゃい」」

玄関の扉を開け、外に出た次の瞬間…!!

"僕は戦慄した"

なんと目の前に全裸少女がいたのだ。金髪碧眼の10歳くらいの幼女が全裸で僕の下から眺めている。膨らみかけの胸、パッチリとした大きな瞳、朝日が反射した煌びやかな金髪。まるで不思議の国から飛び出したアリスだった。

「君はなんで裸なのかな」

僕は問う。

「……。」

少女は何も言わない。表情すらも氷のように凍りついている。透き通った碧眼が僕を貫くかの如く覗いている。その表情からはまるで心情も感情も読み取ることの出来ない人形のような少女だ。

「とりあえずここに居るのは色々とまずいから僕の家に入りなよ。そこで話は色々と聞くからさ。」

「……。」

少女は答えない。ただずっと僕の目を見つめている。まるで全てをこの少女に見透かされているようだ。

「おい、聞いてるのか。」

僕はついカッとなった。その時、

「Momentane Bewegung(瞬間移動)」

「うわっ!!」

目の前が光に包まれる…

次もお楽しみに

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