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~死の真実~

彼女の死を知る主人公の場面

 2年前、僕には恋人がいた。将来、結婚を約束していた同い年の女性だった。僕達はまだ未成年で結婚年齢を満たしていなかったため、結婚はまだ出来なかった。正確に言うと、彼女は結婚出来たが、僕が出来なかった。でも彼女は僕と約束してくれた。

「お互い、社会人になって、思いが変わってなかったら……結婚しようね」

と。僕は笑って頷いた。彼女は優しい性格だった。思いやりがあって、体の弱かった僕をいつも気遣ってくれた。僕はいつか、彼女に恩返しするんだと、心に誓った。それなのに……彼女は僕より先に死んでしまった。それは突然のことだった。……交通事故だと。彼女が家族と出掛けている時……帰り道で車に衝突されたらしい。彼女と家族が乗っていた車は横転し、崖から落ちた。車は上げられたが、家族全員、頭を強く打って即死だった。そのことはニュースで告げられた。あの時のことは一生忘れないだろう。ニュースが告げる彼女の死をただ茫然と眺めていた。

「…………星奈せいな

僕は力なく崩れ落ちた。そして目から温かい水が流れた。大事な人を失った。悲しく虚しかった。そして自分を責めた。大事な彼女すら守れないのか…と。僕は……僕は……!!

「あああ……ああああ…ああああああああああああああああああ……」

ただ叫んだ。叫ぶことしか出来なかった。彼女を失った。彼女がいない。星奈がいない世界に僕がいる。一人。死にたい。死にたいと思った。早く彼女の元へ行きたいと思った。

「……星奈……。でも……しばらく生きてみる……。星奈…きっと…悲しむ……よな……。星奈……星奈……!! やっぱり…悲しいよ……。ああ…ああああ……」

駄目…やっぱり涙が…止まらない…。僕はしばらく泣き続けた。心がボロボロになった。

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