占い①
「ほ、本当に銀一郎の場所を占えるの?」
ヒナが尋ねると、レイナはニッと牙をちょこんと見せ笑ってみせた。
「へっへー!当然だよ。
その人の名前や年齢、特徴にゃんかを、思いつく限り教えて。
詳しく分かれば分かるほど、占いの精度が上がるから。
あと、もちろんただじゃないよー!
私の占いは高いからね」
レイナが金の話をすると、ローガンは腰に下げていた布袋から、じゃらりと金を取り出し、レイナの家のガタついたテーブルの上に広げて見せた。
テーブルの上に金貨ばかりずらりと並ぶ。
「これで足りるか?」
レイナはローガンが置いた金貨を見て目を丸くした。
「こ、こんにゃに!?」
ローガンはポリポリと頭をかき、レイナに言った。
「金は全部やる。
その代わり、銀一郎の占いの他に、1つ頼みがあるのだが……」
「にゃんだにゃんだ?」
「俺の事を占ってほしい」
「にゃっはっはー、にゃーんだ、そんにゃことか!
いいよいいよ、お安い御用だよ!」
金貨を見てよっぽどテンションが上がっていたようだ。
レイナは上機嫌で占いの準備を始めた。
ヒナは銀一郎の特徴を話す段になって、かっこいい、可愛い、優しい、強い等々、彼女の主観による賛辞を永遠と述べようとした。
天音はそんなヒナを、「銀一郎を早く探さなきゃいけないからここは簡潔に」と上手に丸め込み、結局銀一郎の名前や年齢等、天音が分かる範囲の事だけをレイナに伝えた。
レイナはそれを聞き、「うん、これだけ分かればたぶん大丈夫!」と答えた。
正直レイナの予言者としての力については半信半疑な三人であったが、真意のほどは実際に占いを見てみるしかない。
「じゃあちょっとだけ、静かにしててね」
レイナはそう言って目を瞑り、集中しだした。
占いを始めた途端、レイナの腹にある太陽の紋章が服の上からでも分かるほどに輝きを増した。
集中しはじめてから、しばらくの間穏やかな表情で黙りこんでいたレイナだったが、急に眉をひそめ、話しを始めた。
「あれ?にゃんか変な感じ……。
……。
……。
……とりあえずその銀一郎って人、怪我に関しては大丈夫みたい。
というか元気でピンピンしてるよ?」
銀一郎が生きている。
その報告を受けヒナは思わず立ち上がった。
「それは本当か!?」
「嘘にゃんかつかないよ。
そもそも死んでたら私の占いじゃどうにもにゃらにゃいし。
でも肝心の居場所にゃんだけど……」
「なんだ?
何かまずい場所なのか!?」
「いや、まずい場所っていうか……うーん、上手く言えにゃいけど変にゃんだよ!
その銀一郎って人まるで近くにいるようにゃ、遠くにいるようにゃ……。
いつもだったらその人のいる方角とか距離とかをぼんやり感じられるんだけど……。
こんにゃこと初めてだよ!
銀一郎って人まるで別の世界にいるようにゃ、そんにゃ印象にゃんだ!」




