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四通目
大人になったせいだろうか、僕はたまに子供を面倒に思うことがある。
嫌いとは別に面倒くさい。
奴らは大人のミニュチュアであってしかも生きた経験も浅くて、善悪の区別がついておらず、だから勝手に人の大事な物を持ち出したりしても感情的には怒れない。
分かるだろ? あの隣の子供が僕の傘を勝手に使ったのだよ。
お陰で僕はもう一本傘を買うはめになって、散々だ。
愚痴はここまでにしよう。
君に手紙を書くとつい弱音や愚痴が出てしまう、懐かしいからだろうか。
そうだ、昨日クロくんに面白い話を聞いたよ。
空にとんでもなく大きなモノがいるらしい。
この街にはまだ来た事はないが、ソイツは神出鬼没でぎょろぎょろとした目玉を幾つも持ち、しかも現れたと思えばいつの間にか消えてるらしい。
なんだかよく分からない存在だし生き物かどうかも分からないが、面白いでしょう?
いつか僕もソイツに出会うのかもしれませんね。
では、また明日に手紙で会いましょう。
おさらば。
とら