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第4話『チーム9 』


チャイムが鳴り終わると同時に前の大きな机の奥にある扉が開いた。

扉からは響たちが待ち望んでいたダンスター教授が出てきた。



ダンスター教授:「やあ、諸君!こんにちは。私がダンスターだ。今日から私が君たちの授業を受け持つことになった。よろしく!」


ダンスター教授は机の前に出てきてこう続けた。

ダンスター:「君たちは成績や才能、いろいろな理由で選ばれてここにいるわけだが、いったいどんなことをするのかというのは伝えられていないと思う。だから、今日の時間はオリエンテーションという形にしたいんだが、いいかね?」



響を含め、何人かが教授を見つめ、うなずいた。



ダンスター:「よし!じゃあ、今日はオリエンテーションだ!さて、最初は何を話そう……、まあ、とりあえず最初はどんなことをするかでも説明しようか。近年、我々人類はとても急速な発展を遂げてきた。空飛ぶ車、人工的なブラックホール、さらに便利になった携帯電話…、まあ、いろいろあるよな?こういったものは昔じゃ映画やアニメの世界だけで多くの人は現実には不可能だと考えていた。

でも、今の世界を見てみろ!車は空を飛んでいるし、温暖化だって乗り越えられた。私が思うに不可能ということは世の中には基本的には存在しない。ただ、時間が足りないんだよ。だから、先人達は次の世代へと知恵や技術を受け継がせ、少しずつ完成に近づいていった。そういった過程の中で私たちが今住んでいる世界は成り立っている。いわば、今の世は地道に努力を重ねた先人達の賜物なのである。しかし、多くの者はこれを知らずに生きている。確かにこれ以上の発展は必要ないのかもしれない。でも、私は新たな発見や発展を人類にもたらしたいと思っているし、この先の未来で何かあったときのためにも何かを残したいと思っている。諸君!これで私がどういう授業をしていこうかなんとなくわかったんじゃないか?」



右のほうから

「人類の新たな発展のための発明や発見を主とする授業ですか!?」



教授は尋ねてきた生徒をチラリと見て、

ダンスター:「まあ、そんな感じた!次回からはもう作業に取り組んでいってもらう予定だからグループは私が作っておいた。グループは1グループ4人で10グループ作った。今からグループごとに名前を呼ぶからちゃんと聞いてくれ!チーム1、新垣、遠藤、戸田、吉瀬…、チーム2、林、…………、」


響(俺、誰と一緒だろ?向井と同じになるかな?いや、こういう時はだいたい仲が良いやつと離されるパターンだ…、だから、まずあいつと一緒になることはほとんどないだろう。そしたら、グループのメンバーはほとんど初対面ってことになる。だから、なるべくいいやつと一緒になれることを願うだけだ!)




名前が呼ばれ始め少したつと、


向井:「チーム7が呼ばれはじめたけど、まだ俺ら呼ばれないな。あと、あの子も」


響:「そうだな…。そういえば、あの子って?」



向井:「本田さん」



響(本田さん!?ヤベー、教授の話に集中しすぎて忘れてたー。てか、7グループ呼ばれ終わってまだ、残ってるんだったらほとんどの可能性で彼女となれるじゃん!)


そして、チーム8が呼ばれ終わり、チーム9が呼ばれ始めた。



ダンスター:「それではチーム9、神谷、舞川、天道、向井。チーム10、田口、高橋、森田、下園。以上でグループ発表を終わる。それでは各グループごとに席についてくれ!」


向井:「俺ら一緒だったな!」



響:「そうだな…。」



向井:「なんだか、そんなにうれしそうじゃないな。俺と一緒じゃ嫌か?」



響:「そんなわけないだろ!ただビックリしただけだよ。」



向井:「そっかぁ!なら、よかった!」



響(本田さん…、呼ばれてなくね?えっ?、もしかして、前にいたの本田さんじゃなかったのか?くそー、期待して損したー)



ダンスター:「おい!そこの二人!はやく席に移動しなさい!」


響・向井:「はい。すいません!」


二人は慌てて、グループの席に座った。



ダンスター:「よし!これから、このグループでしばらく研究を行っていってもらう!まあ、おそらく初対面同士の者が多いと思う。だから、少し自己紹介の時間をもうける。この時間で互いを認識し合い、リーダーを1人決めてくれ!では、はじめてくれ!」



響はグループのメンバーを見て驚いた。なんと、そこには朝見た女の子、本田さんがいたのであった。



4人は一瞬シンとし、少し微妙な空気が流れた。



すると、本田さんが話はじめた。


本田さん:「皆さん、なかなか、お話にならないようですので私から話ます。1ーA所属、名前は天道沙希てんどうさきと申します。よろしく」



響(本田さんじゃなくて天道さん?こんなかわいくて似てる人なんか、2人もいるものなのか〜!!??)


響は小さな声で向井に


響:「あの子、朝見た子だよな?」



向井:「そうだな」



響:「なんで、名前違うんだ?」



向井:「俺が勝手に考えたから」



響:「ハッ!?」



向井:「お前、まさか信じてたの?本田与美子って名前は本読んでいる女の子だからそういう名前に決めたの!朝、本読んでた女の子じゃ、いちいちめんどくさいじゃん」



響(くそー。向井にやられたー。いつか、ぶっ飛ばしてやる)



天道:「じゃあ、次はさっきからこそこそと怪しいそこの2人」



向井:「俺は1ーF所属、向井修二!よろしくな!」



響:「同じく、1ーF所属、舞川響。…よろしく。」



天道:「よくFクラスでこの講習に呼ばれたわね…。じゃあ、最後はそこのあなた」



神谷:「…1ーZ所属、神谷司かみやつかさ…。」


天道:「1ーZ!?もっと、すごいのがいたようですね…。まあ、私がいる限り大丈夫でしょう。それでは私がリーダーやりますね?」


向井:「いいよ」



響:「いいと思うよ!」



神谷:「……。」



天道:「では、私がリーダーで決定ですね」



響(天道さんって、こんな人だったんだ…。まあ、かわいいからいっか! )



これが響たちチーム9のファーストコンタクトであり、世界の歴史の針が少し動いた瞬間でもあった…。




※クラスは1学年A〜Zまであり、成績順となっている。


引き続きよろしくお願いします!

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