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招魂
友人が亡くなってから
ただ悲嘆に暮れていた
その夜私の元に一つの魂が来られた
私は哀しみに筆を走らせた
その魂にとりつかれたままキャンバスを染めた
ある晩コーヒーを飲んでいると
一つの女の魂が来られた
私はパソコンの電源を入れて
キーボードでリズミカルに言葉を刻んだ
二日後その人は誰かの目に留まった
二人の兄弟と他愛もない話をしていた
話が深まるごとに私とシンクロして
私とシンクロした魂たちが
兄弟が帰ったあとの部屋に居座った
私は彼らに歌を歌い祝福した