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#0 普遍的日常の崩壊間際
ある日のこと――
「今日からここに泊まるわ」
「はい?」
少年 桐竹啓の家の玄関で、少女 椎名秋乃がそう宣言した。
―― 一体彼女は何を考えているのだろうか…
「理由は、貴方の監視のためよ」
そんな啓の思考を読むかのように放たれる有無を言わせない秋乃の鋭く、冷たい声。
「…まあ、中で詳しい話は聞かせてもらうよ」
そんな厳しい彼女の言葉に屈服する啓。
外の天気は雨。まるで現在の啓の心情を表しているかのような天候だった。
知ってる方にはお久しぶりです。初めての方は初めまして。作者の.pngです。
どうも僕はファンタジー分が少し混ざって他方が書きやすいようで、今回もファンタジー分追加ですが、どうぞ宜しくお願いします。