25話 アイホート
もうすぐテストがあるので、しばらくお休みするかもしれません。
「ここまでの話を聞いて、結構めんどくさいことになっているのを理解できたかな?」
「はい。それで、俺に協力してほしいことって?」
「朝廷に敵対している王族が行う儀式の阻止。スパイに聞いた情報なんだが、王家の1人が禁書に書いてある召喚の儀式を行おうとしているようでね。神の召喚なんてろくな事にならないから、止めるのを手伝ってほしい。手伝ってくれるなら優花くんを助けてあげるよ。手伝ってくれるかい?」
「分かりました。手伝いましょう」
「君ならそう言ってくれると思ったよ!」
そう言って勝仁が指をパチンと鳴らす。
次の瞬間、勝仁の隣に優花が現れる。
「え?」
「いやー、黙ってて悪かったね。実はさっきの衛兵、私の部下なんだ。王家の手先に捕まると、助け出すのが面倒だからね。先に身柄を拘束させてもらったよ」
「えっと、これどう言う状況です?」
「えっとね…」
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「そんな事があったんですか。ご迷惑をかけてしまい申し訳ありませn」
「おっと、長くなりそうなんで止めさせてもらう。和樹くんには悪いけど、今はそれどころじゃないんでね。それと、王家の奴らに脅しの手紙を送っといたから、優花くんが衛兵に連れて行かれることはないと思うよ。それで、王家が行おうとしている儀式の件なんだけど…」
その時、突如として轟音と共に大地が裂けたような強烈な揺れが訪れる。
その揺れはすぐにおさまったが、揺れがおさまると同時に外から大勢のものと思われる悲鳴が聞こえてくる。
「最悪のパターンだ。あの馬鹿ども、神を召喚しやがった。とりあえず、外に出るぞ」
外に出てみると、発狂している一般人が複数存在し、大通りの一部の地面が裂けて、そこから遺跡の一部分と思わしきものが地表に出ていた。
そして、それらを差し置いて圧倒的な存在感を放つ神が君臨していた。
その神は、白い体に無数の目が存在し、見方によっては巨大な蟲のようにも見える。
「……ろ…す。絶対に殺してやる」
「おい、まて優花。今のお前には到底無理だ!」
勝仁の言葉は優花には届かなかった。
優花は神に向かって一直線で走り出す。それも、ものすごい速さで。
「ちっ、聞いてた話と違うぞ。優花は神話生物に耐性があるんじゃなかったのか。和樹、とりあえず優花を止めるぞ。アイホートと戦うことになるから、覚悟を決めろよ。色々気になることは多いと思うが、説明はあとだ。あと敬語は使うな」
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両親を殺したあの邪神を見た途端、優花は止まってはいられなかった。
頭の中では勝算が限りなく低いことは分かっている。しかし、体は、人間の感情はそう簡単に操れるものではない。
かつての優花なら、このような行動には出なかっただろう。なぜなら、かつての優花は圧倒的すぎる力の差を感じていたからだ。
だが、今は違う。神の眷属になり、今まで磨いてきた魔術も、以前とは比べ物にならない程になった。
優花は魔術を組み、邪神の前に立ちはだかり、言葉をはなつ。
「アイホート。私のことが分かりますか」
『…誰だ貴様』
「覚えてもいないか。まあ、いいです。私の両親を殺した分のツケを払ってもらう」
いくつもの魔術により強化された身体能力をいかし、アイホートに近づくと、無数にある目を切りつける。
魔術の効果が切れる前に、蹴りをつけなければ優花の負けは確実であるため、次々と攻撃を仕掛け、1つ1つ着実に目をつぶしていく。
『貴様、あの時の人間か…おのれ、人間風情が調子に乗るな!』
アイホートはそう言い放つと、自身の足を地面に思いっきり叩きつけ、優花を振り落とす。
「やっと思い出したか」
『覚えているとも。私の可愛い子を殺した愚かな人間の血族だろう?私の子を殺すだけでは満足せず、私にまで歯向かってくるとはな。お前は生きては帰さん。楽に死ねると思うなよ』
そう言ったアイホートの体からは体液が流れ出ており、かなりのダメージを与えたことを伺える。想定よりも多いダメージを与えたと確信した優花は、次の攻撃を仕掛ける。
肉体への負荷などを考えず、魔術を乱用し、優花の肉体は人間離れした速度を出していた。そして、次々とアイホートの肉体を切り裂く。
かなりの傷を負ったアイホートがその場に崩れ落ちる。
『おのれ…人間が…』
「はぁ…はぁ…これで、終わりです」
崩れ落ち、身動きがとれないアイホートに向かいありったけの力を振り絞り、すべての力を込めたナイフを投擲する。体の負荷を考えずに魔術を乱用したせいで、この短時間で優花はまともに動けなくなっていた。しかし、十分と言えるだろう。
優花の一撃はアイホートの体を貫通し、それを見届けた優花は力なくその場に倒れた。
今回の内容なんですが、私の力不足により非常に読みにくい文章になってしまいました。すみません。




