3 とりあえずぶっころ
ここが人間界か――――
魔界より小綺麗な雰囲気だ。
大気の魔力が薄く、おそらくは技の威力は弱まるだろう。
だが、人間はクソ弱いらしい。力が完全に使えないわけでないなら問題ない。
「あーもう味ねーわ。ぺっ」
男がガムーを口から吐き出した。
そのガムーは俺の靴についた。
なんと運の悪い奴か、俺はこいつを殺さなければならない。
理由はただひとつ、靴を汚されてムカつくからだ。
それいがいに奴をブッコロス動機は必要あるまい。
「おいガム野郎」
中をとび、こいつの通行を止めた。
後ろから狙わず堂々と前にでて完膚なきまでギタギタのグチャングチャンのメッタメタのデッロデロのドッロドロのカッピカピにしてやる。
「あ?なんだガキ」
「はいシケイ決定な!」
弱ダークボゥルをこいつの顔面に叩きつける。
「あぶっふ!」
「おっと顔ねらっちまった、わざとじゃないぜ」
本当は手足に当ててジワジワいたぶるつもりだったんだがな。
「ゆゆゆるさね…」
まだ生きてたかデブガム野郎。
「許さなくていいぞ。
お前ごとき下等がこの俺様を許すなどと厚かましい判断をし、意思に基づいた行動をする権利など与えられるわけないのだから」