表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したらしいよ?  作者: 田舎モン
プロローグ
3/75

始まり 3





『おい、起きろ』



んぅ……誰だよ……?



『誰だよじゃねぇよ、いいから起きろって』



むっ、何だその言い種偉そうに、お前は神様かこら?



『ん? よくわかったな、そうだその神様だよ』



……はい?


ちょっと待て、神様って……えっ?


軽く混乱しながら体を起こそうとしたが、何か違和感が……。



『あぁ、起き上がろうとしても出来ないぞ、今のお前は精神体だから』



精神体? いや、言ってる意味がわからないんだけど。


いや、でも目を開いたりとか体を起こしたりとか出来ないけど、周りを見渡してる感覚だけはあるな。


って言っても何も無い、ただただ真っ白な空間だ。


それに声の主も見えない、まるで声が直接頭に届くみたいに。



『まあいいから聞けよ、お前自分がどうなったか覚えてるか?』



どうなったか? そりゃ、仕事帰りにトラックに突っ込まれて、死んだと思ったら生きてて……。


そうだ! 何か訳のわからないことになったんだよ! 外人が助けてくれたんだけど、その時周りが見たこと無い場所でしかも俺の体がまるで赤ん坊みたいになってたんだよ!


いやー変な夢みたよ。



『夢?』



夢だろ? じゃなきゃ有り得ないって。



『……現実逃避はやめろよ、お前は死んだ。 そして選ばれて、新たな人生を歩むことになるんだからよ』



ちょっと何言ってるのかわからない。


は? え、ちょ、やっぱり俺死んだのか? じゃあここはあの世?



『あの世な訳あるか、ここは俺の世界だ』



……頭があれな人かこの人?



『……この俺に対して礼儀を弁えない奴だな、何なら今すぐお前の言うあの世に送ってやってもいいんだぞ?』



待て! ちょっと待ってくれ! いやいやいきなりで俺も混乱してた! 悪かったよ!


だからあの世に送るとか物騒なこと言わないでくれ!



『……わかればいいんだよ、ところでお前、どこまで覚えてる?』



どこまで? だからさっきも言っただろ? 事故にあって……。



『それはわかってる、その前のことだよ』



前って?



『そうだな……名前、出生とかだ』



あぁこれは失礼、そういえば自己紹介がまだだった、俺は……。


あれ? 俺は……誰だ?



『名は覚えていないか?』



ま、待ってくれ! えっと、名前は……何でだ!? 全然思い出せない!?


年は二十八歳、これは思い出せる。


地元で生まれて、そこで学校行ったし就職もした。


あれ? 地元ってどこだ?


そもそも国の名前、えっと……駄目だ!


はぁ!? 何で、何で思い出せないんだよ!?



『よかった、俺の能力が効かなかった訳じゃねぇな』



どういうことだよ!?



『言っただろう? お前には新たな人生を送って貰うと、それなのに記憶が残ってると問題があるんだよ』



ふざけるなよ! 畜生! 新たな人生だ!?



『そうだよ、不満か?』



不満も何も、いきなりすぎて訳わかんねぇよ!



『でもお前、つまらないって思ってただろう?』



それは! 思ってたけど……。



『普通の人生に飽き飽きしてたんだろ? 昔憧れた異世界で新しい人生送ったらいいじゃねぇかよ』



そんな簡単に……って待てよ、何で知ってるんだ? 俺がそう思ってたって。



『ん? そりゃあ俺、神様だし?』



神様そんな喋り方なのか? その辺の若い兄ちゃんみたいな。



『うるせぇな堅苦しいのは心底嫌いなんだよ、そんなことより時間がもう無い、お前にはこれから新たな人生を送って貰う、拒否権は無いからな』



何を言っても無駄ってことか……。



『そして記憶は大半を消させて貰う、ただある程度の知識は残してやるよ』



ある程度? それってどの程度よ?



『さっき確認したものは消したが、お前の行く世界で役立つものは残す、まあ俺なりの優しさ?』



全然優しくねぇよ……でも、異世界か


その、魔法とかって、あるのか……?


恥ずかしいけど、そこはちょっと気になるんだけど……。



『あるぞ、それにお前の元いた世界にはいなかった生き物もいる』



おぉ……! つまりモンスターってことなのか!?


ドラゴンとか、エルフとか……!?



『いるぞ、ただ忘れるな、それはつまり危険がいつも隣り合わせになるってことだ。 ずっと平和な世界にいただろうがその常識は全て捨てろ』



お、おぉ、何か現実味を帯びてきたな……。


でも、あんた神様なんだよな? さっきは俺なりの優しさって言ってたけどさ、俺なんかにそんな助言くれたりしていいのか?


それこそ記憶なんかより問題にならないか?



『転生させたのに直ぐ死んだら目覚め悪いだろ、それにお前面白いから気に入ったんだよ』



そ、そうか、一応言っとくけど、俺そっちの趣味は無いからな?



『あ? そっちってどっちだ?』



いや、だから気に入ったとか言われたけど、俺は普通に女性が好きなんで……。



『何を言うかと思ったらくだらねぇな……っと、そろそろ送るぞ』



俺にとっては割と重要ですよ?


でもそっか、色々と混乱したけど、つまりは助けてくれたってことなんだよな?


ありがとう。



『……ふん、礼を言われることはしてねぇよ、今から送る世界で長生きするも早死にするもお前次第だからな』



それもそうか、でも感謝してるんだ。


今のこの記憶が残るのかはわからないけどさ、あんたに会えて本当に良かったよ。



『……本当に気に入ったよ、もう会わないとは思うけど、じゃあな』



あぁ、じゃあな。



『あ、そういえば俺神だから性別とか気にしないんだけど、お前達人間で言う女だぞ俺は、女神だしな』



え?


えええええええええっ!?


ま、待てよ! 何で最後の最後でそんな大事なこと……せめてもっと早く言ってくれよ!?



『じゃあな』



ま、待てこら! 神様……女神様!?


せめて姿ぐらい見せてから別れの言葉言えよ!



真っ白な空間が真っ暗に変わり、俺の意識は遠くなって行った。


遠退く意識の片隅に、一瞬だけ純白の衣服に身を包む女性的なシルエットが見えた気がした……。






一応ここまでがプロローグ、次回から本編ってことになる予定です。


こういう小説って初めてですし、どう見ても二番煎じな内容ですが続けられるだけ続けます。


完結、出来るかな?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ