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神の家出

作者: シンシン

初めての短編です!

よろしくお願いします!

俺の家に神様がやってきた。

みんな冗談だと思うだろ?

冗談じゃねぇから!

「ねぇねぇ、おかわり」

「おう...早く帰れやぁぁ!!」

「グベッ!」

俺が勢い余ってツッコミいれた衝撃で、茶碗が俺の手をするりと抜け、神様の額にクリーンヒットした。

「いたいわ!この無礼者!」

「不法侵入してるあんたに言われたくはない!」

なんなんだ。朝早くから...はぁ...。

だいたいなんで、一緒に神様なんかと朝ごはん食わないといけないんだ?


そもそもこのおかしな事態は、話は約1時間前に遡る。


俺は笠松 哲(かさまつ てつ)

普通の高校生として生活していた。なぜ過去形かはすぐにわかる。


チリリリリリリリ。朝の六時半。

「だぁーっ!めざましうるさい!静かにしろやぁ!!」

スパーン、といい音が鳴った...。だが、まだ鳴り止まない。

おかしい。止めた筈なんだが...。

ん?なんださっきから俺の布団の横でモゾモゾと...。モゾモゾ...?


「いっ……たぁーーーーーーい!!何するんじゃ!いきなり!」

……。

「誰だお前はあああああ!!」

そこにいたのは、ゴスロリの格好をした小学生っぽい女の子だった。

「何するんじゃまったく、頭がズキズキするではないか」

「自業自得だろ!!」

なんなんだ全く。

「それでお前は誰なんだ?」

「あたいは神じゃ!ほら、ここにいると言われる奴じゃ!」

自称神と名乗る女の子は上を指さして言う。

「は?」

しかし、俺の部屋は全て鍵がしてあるはず。コイツのいうことは信じ難いことなのだろうが信じるしかあるまい。

「まぁいい。一応、お前が神ってこととする。だがなんでなぜ俺の部屋にいる?」

「家出したから」

「は?」

「家出したからと言っておるのじゃ!お主ちゃんと耳くそほじってんのか?」

「言葉遣いきたねぇな!」

もう、俺の神様に対する先入観がボロボロと崩れ落ちていってるよ...。

神様って耳くそとかいう言葉つかうのか?普通に耳掃除って言えよ...。

「おい、でもなんでよりによって俺の家なんだ?」

「女の勘!」

「こんな時に女の勘なんて使うなよ!」

「め、迷惑じゃったか?」

上目遣いをうまく使いやがって...。

でも、ちょっとは可愛いとこあるじゃん。

「い、いや別に?」

「カーカッカッカ!何照れておる?まさかあたいに...惚れた?」

「惚れてねぇよ!!」

前言撤回。


「哲!お腹がすいた!」

「だからなんだ!」

「朝ごはんを作ってくれてもいいぞ!」

「なんで上からなんだ!」

「だって神じゃもん」

はぁ...ったく。

「あぁ!もうわかったよ!作るからそこにおとなしく座っておけ」

リビングに自称神を座らせて、朝飯を作る。


20分後ーー。

「ほら、できたぞ」

「おぉ、これが人間の朝ごはんか」

「そんなに珍しいのか?」

「うぬ!」

ちなみにウィンナーを軽く焼いたものと卵焼き、そして味噌汁にご飯だ。

「じゃあ、神様って何食べてるんだ?」

「たまごかけご飯じゃ」

「普通じゃねぇか!!」

思わず叫んでしまった…。

「あぁもう、うるさいのぉ。呪ってやろうかのぉ?」

「お前...絶対に罰当たるぞ」

「あたいはあたえるほうでーす」

「はぁ...ったくすぐ食ったら自分のとこ帰れよ?」

「えー」

「えー、じゃない!何があったか知らないけどちゃんと家帰るんだ」

「うん」

それからは黙々と食べ続けている。

すると向こうから、

「ねぇ」

「ここに住んでもいい?」

「断る」

「えー」

「お前の親だって心配してんだ。早く帰った方がいい」

「ねぇねぇ」

「まだあるのか」

「おかわり」

「早く帰れやぁぁ!」

それから、長いこと漫才みたいなことをしながら朝ごはんを食べ終わった。

「ちゃんと、帰れよ?寄り道なんてすんなよ?」

「いや」

「おいおい」

「もっと哲といたい!」

「だめだ。俺にだって事情あるんだ」


ピンポーン。

こんな朝早くから誰だ?ドアを開けるとそこには女性がたっていた。

「ど、どちら様ですか?」

「すみません、ここに小さな女の子いませんか?」

「え、あぁいますよ?」

「お母さん!」

後ろから女の子が走って女の子の母親に抱きつく。

「もう、なにしてるの!心配したじゃない!」

「だ、だって...」

「おい、まずはごめんなさいだろ?」

「...ごめんなさい」

「よし、よくできました」

知らず知らずのうちに、俺は女の子の頭を撫でていた。

「ご迷惑をおかけしてすみませんでした」

「いえ、大丈夫です」

「それでは、失礼します、ほらいくよ」


そういって、親子は歩き出す。

女の子がふと立ち止まる。

「ねぇ」

「なんだ?」

「また...遊びに来ていい?」


神様っていっても、所詮はまだ子供だな。

「あぁ、待ってる」

「やったー!またね!哲!」

「またな!今度は家出なんてするんじゃねぇぞ?」

「うん!」

女の子はまた母親の元へ帰っていった。

...ったく、とんでもない来客だったな。

でも、可愛かったのもまた事実だな。


さぁて、学校行きますか!

そして、今日もいつも通りの1日が始まろうとしていた。

誤字などありましたら、どんどん感想などください!お待ちしてます!

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― 新着の感想 ―
[良い点] ゴスロリの格好をした小学生っぽい女の子の神様と聞くと、ヘスティア様がぱっと頭に浮かんで、非常に好感を持てました。私の部屋にも現れないかな? [気になる点] 誤字がいくつか。 数1時間前→…
2015/05/17 21:55 退会済み
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