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3.かわす
「ちょっと休んでこうぜ」
透がベンチに足を投げ出してだらんと座る。岬は両手のポップコーンをベンチに置き、そのまま透が座ったベンチの斜め前にしゃがみ込んだ。今日は遊園地への校外遠足だ。4人班での行動で、じゃんけんに負けた岬と透が買い出し担当になっていた。
「女子と合同の班が良かったよなぁ」
「うまくやったのは一軍さまだけっしょ」
「むかつくっ」
透が振りかぶって投げてきたポップコーンを片手で掴み、ふふんと顎を上げる。すると今度は口で受けろと言ってくる。
「無理だって!」
透が面白がって何粒か投げてくる。岬は立ち上がって、何度か空振りしながらポップコーンを口でキャッチした。
「はぁ。余計疲れたんですけど?」
透を胡乱な目で見やるが、ゲラゲラと笑いながらポップコーンを頬張っている。
「そろそろ行かなくちゃな」
急に真面目になった透が時計を見て呟いた。それから岬の顔を見て噴き出す。
「え? 何?」
「なんでもなーい」
「なんなの」
岬は顔に触れ、口元をゴシゴシする。それからポップコーンを手にとり、スタスタと歩き出す透を追いかけた。




