第41話 戻ってきました侯爵家
「おかえりなさいませ奥様、旦那様より報せが届いております。本日の夕方にはこちらへお戻りになられるようです」
執事のイケおじ様が奥方様へと報告する。
「あらあら、お願いしていましたけれど思ったより早くお戻りになられますわね」
「料理長にはもうお話がいっているかしら?」
「はい、その点はぬかりなく。料理長も今夜は特別であることを理解して最高の料理を作ると申しておりました」
「ふふふ、旦那様のお戻りが待ち遠しいですわ」
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辺境伯領から戻り平穏な日常生活が戻ってきたゴブ。
「お嬢様、今夜はお父上がお戻りになられるそうですよ。もしかしたら領主様も一緒に戻られるかもしれませんよ」
「お父様に会うのは1か月ぶりになるかもしれませんね。お爺様も姿を見ないと思っていたら王都の方へ行かれていたのですね」
「奥方様はきっと早くお館様にお姿を見てもらいたいに違いありません。あんなにお若くきれいになられたのですもの。うらやましい限りです」
カタリナさんがため息まじりにつぶやく。
「私がテイマースキルに目覚めたことを早くお父様にご報告したいです。ミセッティ、あなたもお父様に紹介いたしますわよ。分かっていますわよね?」
「ゴブ~」(もちろんゴブ。給料分は演技するゴブ)
お嬢様のスキルが本当は[翻訳]なのを教えた方が良いゴブかな~。
本人は[テイマー]では無いのは分かっているがもうまわりにゴブリンを従魔にして意思の疎通が出来ることを公言しているしな~。
まぁ、わたしの健康で文化的な生活を維持するためにこの方向でやり通すゴブ。
カタリナさんもライアンの奴も上手く話しを合わせてくれそうだし、心配なのは余計な一言が多いぽんこつメイドだな。
「あ~。なんかマリーの方を物欲しそうに見てます~。まだおやつの時間じゃないですよ~」
たまにカンが鋭い時もあるが普段は相変わらずぽんこつだな。お菓子はもらうが。
「それでは昨日から進んでいないお勉強を早く進めましょう」
カタリナ先生の容赦ない一言がお嬢様を凍り付かせる。
「ゴブ~」(がんばるゴブ~)
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夕方になり旦那様が到着されるということで奥方様と執事、メイドが全員で出迎える
騎馬隊に守られた豪華な馬車が門をくぐって入ってきた。
執事が到着した馬車の扉を開けるとクマのような大男がぬっと出てきた。
何か最近会ったかな?・・・。辺境伯様と既視感を感じるゴブ。
「おおっ、サイメリアよ。一週間ぶりなのに綺麗になったな!とうとう悪魔と契約したか!それともアンデッドになる秘薬でも手に入れたか?いつかやるとは思っていたが意外に早かったな!がははは!」
なかなかワイルドな旦那様ゴブな。やや知性に不安を感じるゴブ。
「おほほほ。お父様ったらいつも笑えない冗談ばかり。今日は少し体調が良いのでお化粧のノリがとても良かったのです。もうっ、旦那様に一番に見ていただいて感想をいただきたかったのに、ひどいですわ」
どうやらクマさんは奥方様のお父様、つまり領主様だったようだ。
「サイメリア、、ただいま帰ったよ。噂で少し聞いてはいたけど1か月ほど会わないうちに本当に若く綺麗になっているね。体に負担はかかっていないのかい?」
クマさん領主様の後ろからすっと知的で優しそうな細身のイケメンさんが出てきた。
「あなた~。よく戻られましたわ。思っていたよりもお早い戻りで嬉しいですわ。色々とご報告しなければいけないことがありますので今夜は少しお時間を作ってくださいまし~」
奥方様は旦那様にベタ惚れという話は本当ゴブな。
「あはは・・・本当は今日の遅くになりそうだったんだけど、執務室にお父様が突然来られてね・・・そのままお父様の馬車でこちらに向かうことになったんだよ」
「がはは!全く婿殿は仕事、仕事といつまでも部屋に籠ってばかりでいかんな。宰相殿の補佐で忙しいのは良いが此度は娘が珍しく呼んでいるという話を聞いて迎えにいってやったのだ!案の定、まだ帰り支度が出来てなかったがな」
旦那様は宰相補佐なのか、すごい人ゴブな。めちゃくちゃ忙しいだろうに。
脳筋クマさんお父様は仕事途中で拉致ってきたな。大丈夫かゴブ。
「おじい様、お父様、無事にお戻りいただきうれしいですわ。これまで私のスキルを発現させるためのご尽力いただきありがとうございました。おかげで私にもスキルに目覚めることが出来ました、あとで報告させていただきます」
「おおっ。我がかわいいアイラよ。話は聞いているぞ。お前の口からも詳しくあとで教えておくれ」
おじい様は人形を持つように軽々とお嬢様を抱き上げて嬉しそうにほほ笑んだ。
いい家族ゴブ。
その日の夜。
料理長の渾身のスタミナ料理と媚薬入りのワインで旦那様との甘い夜を過ごす奥方様
「あ・な・た 今夜は私とゆっくりとお話しをしてくださいね♡」
「私の努力の成果を思う存分楽しんでくださいまし」
「ふふふ、こちらはもう準備できていますわ、あなた、たくさん愛してくださいね」
「・・・!?・・・!?ちょっ、ちょっとお持ちくださいまし、何か・・・ちょっと・・・あれ、え~っと・・・はっ、まさか・・・あの時に部位欠損修復!?まさか処女に戻っている!?」
「だ、旦那様、え~っと少しいつもより優しく、ゆっくりとお願いいたします・・・ってあまり聞こえていらっしゃらない!?ちょっと待って・・・ふぐっ?痛いっ」
料理長の渾身のスタミナ料理と媚薬入りワインがしっかり効いた旦那様に一晩中愛された奥方様だった。




