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第10話:核心への手掛かり
森の奥、二人は慎重に石版と砂文様を照合していた。
翔子は指先で微細な刻印をなぞる。「…この角度、何か意味があるはず」
ルーペ越しに見ると、石版の線と砂文様の流れが完全に一致する箇所があった。微細すぎて肉眼では気づかない。
ロンが土を手で払い、足跡を確認する。「この微妙な時間差…田辺圭が後から置いた罠だ。だが見破った」
翔子はペンを握り直し、ノートに線を引く。論理と直感が一瞬で融合し、手掛かりが明確になった瞬間だった。
森の風が葉を揺らし、かすかな虫の羽音が耳に届く。
翔子は息を整え、「これが核心への道しるべ…」
ロンも頷き、「ああ、ここから先は文献と現場が完全に一致する。罠はもう通用しない」
遠くの木陰で、田辺圭がじっと二人を見つめる。冷たい笑みは消えず、だが動きが止まった。
「なるほど、私の策略は読まれたか…」圭の思考が透けて見えるようだ。
翔子は深呼吸してペンを握る。「小さな証拠でも、見逃さなければ真実に繋がる」
ロンも肩を軽く叩き合う。「さあ、核心へ進もう」
微細な砂文様、刻印、足跡――
全てが揃った瞬間、二人は森の奥深くで、真実に近づく道をはっきりと示された。
森は静かだが、確実に、核心への兆しが二人を導いている。




