1 -7 奇才塾の天才女優⑦
そして、麗子は、主技の思惑にはめられることなく、奇才塾を脱走し、5年ぶりに戻ってきた。
すると、当然、奇才塾の塾長、星影百合は、怒っていた。
「麗子、まさか、あなたが脱走してしまうなんて思わなかったわ。ここまで、最高の演技を伝授して、最高の女優にしてあげたのに、私を裏切るなんて、いつかきっと後悔するわ。」
それから、半年たち、復帰後、初めて、主演で映画出演が決定した。そして、そのキャストの中には、新人デビューした、奇才塾からやってきた吹雪すずめが、麗子の次の立場で配役が決まっていた。
しかし、これは、もう、ただ役のために来たのではない。明らかに、麗子に何かを仕掛けてくるに違いないと、思われた。
いよいよ、クランクインして、撮影が始まった。
その豪華客船などの、撮影現場のセットの広さは、日本映画のセットとしては、過去にもなかなか例を見ない大規模なものであり、日本のアクション系の映画も、近年では、ハリウッドに迫ろうという意気込みを感じられた。
豪華客船が夜間に他の貨物船と衝突し、客船が大破し沈没の危機に瀕している。客船には多くの乗客が取り残されている。そこで、海上保安庁の巡視船が現場に急行するが、規模の大きな救助活動が必要とされるため、海上自衛隊にも支援を要請することになった。
客船から緊急救難信号が発信され、海上保安庁の巡視船が最初に現場に急行。現場に向かう途中で状況を確認し、海上自衛隊への支援要請を決定。
巡視船が現場に到着し、救命ボートの展開や乗客の避難誘導を開始。その中で、進藤麗子演ずる女性隊員が、冷静に指示を出し、混乱する乗客を迅速に救助ボートへ誘導している。
海上自衛隊のヘリコプター部隊が到着。救助ヘリが夜間の荒波を飛び越え、豪華客船の甲板にホバリング。負傷者の救助を開始。
豪華客船が大きく傾き、乗客が甲板から落ちそうになるシーン。男子隊員が命綱を使い、ヘリコプターから降下して乗客を一人ずつ救助。同時に、吹雪すずめ演ずる女性隊員が、巡視船の甲板で指揮を執り、海に落ちた乗客を迅速に救助ボートに引き上げる。
客船が、完全に沈没する前に、全ての乗客が無事に救助される。
ここで、すべてが終わり、帰還する準備をしている隊員たち。
最後に救命ボートに、乗り込んだ、吹雪すずめ演ずる女性隊員は、皆に、頑張ったことにねぎらいの言葉をかけて、無事に帰還を目指して、物語の終わり、無事に撮影は、終了、クランクアップした。




