7-1 映画「運命の時間」①
その後、いよいよ、クランクインの日を迎えて、主演のサリー、助演の麗子、その他、2人の両親役や、その他のキャストたち。
実は、サリーと麗子以外のほとんどのキャストは、2人とは年齢が10才以上離れている。これは、サリーと麗子の役者を決定するために、いかに、その2人に演技力を求めてオーディションが厳しかったかを考えると、納得ができた。
そして、いよいよ、映画「運命の時間」がクランクインした。
その話題作となっているストーリーは、主人公は、2人の姉妹である。姉の小野寺明日香と、妹の小野寺佳奈は、仲の良い姉妹である。そして、2人の両親は、父親の悟は、姉妹が高校生の時、交通事故により死亡。母親の茜は、やはり、姉妹が産まれる前に、ひき逃げによる交通事故にあって以来、足が不自由であり、車椅子も必要な生活を送っている。2人の姉妹は、その後、昨年、父親を亡くしたあと、母親との3人暮らしをしているが、幸い亡くなった父親の遺産がかなりあったため、なに不自由のない生活を送っていた。
しかし、2人の姉妹は、出来るだけのことはしたいと、アルバイトをしながら、大学へと進学していた。
その姉の役、小野寺明日香は、サリーが演じ、妹の小野寺佳奈は、進藤麗子が演じている。
ある時、姉の明日香は、高校の頃から同級生であり、大学の薬学部に進んだ研野球児から、不思議な話しを、打ち明けられる。
「明日香、君にだけ話すんだけど、昔から父親の研究室を借りて研究していた、その成果がついに出来上がったんだ。それは、過去に戻れる薬なんだ。」
それを聞いた明日香は、とても信じることができず、それ以上のことは聞かずに、彼と別れた。しかし、帰宅したのち、妹の佳奈に、そのことを冗談めいて話していた。すると、佳奈から、
「ねえ、お姉さん、その話し、とても信じられないけど、あの球児さんが、冗談でそんなこと言うわけないじゃない。それも、お姉さんにだけに話してくれたんでしょ。」
そんな佳奈に対して、呆れたように答える姉、明日香。
「でもね、佳奈。そんなこと、どう考えても、ありえないと思わない?そうでしょう。」
と、ここで、何か特別な気持ちを感じさせる、勝気な佳奈の発言があった。
妹、佳奈役の麗子の、姉、明日香に対する真剣さを伝える演技が光る。
「だけど、もしも本当だったら、どうする?私は、ぜひそれを試してみたいの。ぜひ、話しを聞きたいわ、私。」
その言葉を聞いて、驚く明日香。
いつも簡単に信じない妹の佳奈が、こんなに真剣に受け止めて、意見するなんて、いったいどうして。
「わかったわ。それなら、2人で、球児さんから、もう一度きちんと説明してもらいましょう。」




