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3-9 奇才塾、その驚くべき指導⑨

そして、1週間後、、、。


「さあ、皆さん、今日から始めることこそ、奇才塾において、本当に身につけるべき技術であり、これまでの4年で学んだことを遥かに超える技であり、もちろん簡単ではないけれど、最もすばらしい技なのよ。どうか、心して、体得してください。


 それは、【真意法秘密演技】というもので、これは、略して、【秘技】と呼びます。これこそが究極の演技法よ。これまで学んできたことを、すべて、ベストの状態でできなければ、ここから先へは進めないから、皆、これまでのことを毎日、夜、自主練して復習しながら、頑張るのよ。その秘技の中には、2種類あり、まず最初に、その一つ目である、【超演技ちょうえんぎ】、そして、その次に、【闇演技やみえんぎ】という技を学んでいきます。」


 【超演技ちょうえんぎ】とは、映画や作品に出演した時、その作品の中で、自分の役 柄の見せ場や、ここぞというシーンで、自分をもっと際立たせたいと思った時、【超演技ちょうえんぎ】は、その威力を発揮する。


 その際立った演技を、より素晴らしく印象づけるために、そのシーンや、その役柄に応じた秘技を発動させ、他の出演者や、監督へ与える印象を圧倒する。それは、何よりも、映画や作品に与えられる、アオデミー賞などに代表される賞取りに、本人の演技力と存在感の印象に対して、もっとも効果的に作用していくもの。そして、時には、監督やスタッフを操り、自分の立場を有利にしていくことも、秘技を駆使すれば、可能となる。


 そして、それとは、真逆の位置付けにあるもの、それを【闇演技やみえんぎ】という。【闇演技やみえんぎ】とは、他の効果的な演技を見劣りするものとしたり、その相手の弱点を目立たせたりすることもある。それに、演技の効果を真逆の印象にするなど、その時に応じた秘技を発動して、自分を際立たせるという効果もある。


 これも、他の出演者が他のシーンで良い演技をしたとしても、賞取りには、致命的なマイナスの印象を与え、賞取りから確実に遠ざけると共に、自分の良い印象を強く刻み残すということも可能である。


 演技というものは、素晴らしい演技は、普通にそのままでも素晴らしいに違いないが、あるいは、その状況において、時に実際以上に、輝かしいものであるとか、人に感動を与えられるものと評価されるものであるが、時として、その素晴らしい演技にもかかわらず、周りの演技のせいで、自分の評価を下げられるという影響を及ぼすことがある。そんな時には、【闇演技やみえんぎ】の秘技を発動することにより、そんな理不尽な評価を止めていきたいとも、百合は考えている。


 たとえば、基本的なことから説明すると、良い演技というものは、自分が、ある感情を表現しようとする時、自身から、その演技のための表現する気持ちや意識などが一定の筋道を描き、より正確に表現する流れのようなものが、良い演技をするために作られていて、そこを正確に意識してたどっていくことがとても重要となる。


 しかし、それをあえて、相手に対して、外からエネルギーを加えて、真逆の流れにしたり、その筋道から意識を外させることが、本当の意味での【闇演技やみえんぎ】の基本的なやり方なのである。ということは、その時々の正しい流れや筋道を正確に知らなければ【闇演技やみえんぎ】を発動することは不可能であり、徹底的に演技を学び、女優として相当に高いレベルに到達しなければ、【闇演技やみえんぎ】を発動することは非常に困難極まりない技なのである。


 以上、この養成所で、才能ある5人の少女たちを選んだのは、とりもなおさず、この【真意法秘密演技】を体得して、世間には、レベルが高いと間違った評価をされている役者たちを超えてほしいということ、そして、あらためて、星影百合ほしかげゆりから言わせれば、そんなクズのような役者たちに、本当の実力を明かして恥ずかしめ、その世間からの高い評価が間違っていることを明らかにしていくことにも効果的であり、それが、彼女の望みの1つでもある。


 そもそも、この【真意法秘密演技】は、相当に演技力のある役者でなければ、体得は不可能なので、百合は、それを可能にする、この5人を探していたのであった。そして、さらには、映画界、演劇界の大物たちをつぶしにかかり、奇才塾の塾生たちがトップクラスに名を連ねて、映画賞などを総取りし、多くの役者たちの鼻を明かして、今後も星影百合ほしかげゆりの女優たちが、この映画界、演劇界に君臨することが、百合の最大の目的であった。

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