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3-8 奇才塾、その驚くべき指導⑧

 ここまで、終了したら、実は、同時進行で、5人に様々な役柄を振り分けて、普通にセリフだけの演技の勉強も行なってきた。そして、両方の成果を見るためにも、今まで行なってきた、喜怒哀楽無限表現の4項目を、与えられた役の中にすべて取り入れて、実践してみることにする。それぞれの4項目において、肉体のレベルでの感情伝達、あるいは感情表現と、感情の心への直接伝達の2通りのことを、実践して学んできたことを、今度は、演技をする上で、その4項目をそれぞれ2通り、つまり、8つのことを同時に演技の中に行なうという実践練習である。


 その後も、さらに、その実践練習を1ヶ月繰り返し行なったが、真髄を刻まれた少女たちには、もはや、かつていないハイレベルな女優となっていた。


 だが、信じられないことに、ここまで体得したことは、主技にとっては、まだ基本的なことであった。ここまで、奇才塾の開校から、4年がたっていて、この養成所で、基本的なことは、すべて指導が終わったのだが、ここで、主技は、一度塾生5人全員を集めた。


「これから、1週間は、皆さんに休暇を与えます。そして、その後に、次の最終段階に進んでいきます。とにかく、この1週間は、よく心身共に休んで英気を養って、次回からの指導に備えて下さい。」


すると、塾生たちは、集まって話しをしている。まず、口火を切ったのは、麗子。


「ここって、いつも日曜日しか休みがなかったのに、ここにきて、1週間の休みって、なんだかおかしくない。」


 皆も、それに同意して、怪しいと言っている。もしかしたら、これまで以上に大変な指導が待っているのではないかと、思い始めていた。だが、その予想は的中しただけでなく、この1週間の休みには、気持ちをリラックスさせて、心に隙を作る目的があった。それは、何のためなのか。それは、これから始めることととても密接な関係があったのである。

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