1 -10 奇才塾の天才女優10
芸能界にスクープが流れた!昔、子役として有名だった、緑川あやめが、6年ぶりに芸能界に復帰するという。
彼女は、小学1年で、子役として芸能界にデビューしたのち、当時その人気は、鰻登りで、数々の名作を生み出していた。しかし、12才、小学校卒業とともに、芸能界を引退していた。その後の様子は、全く不明であったのだが、その後、5年たち、ここにきて、18才の大人の女性として、芸能界に再び女優として、復帰を果たしたのだった。
それを知った進藤麗子は、驚きをかくせなかった。彼女とは、実は、奇才塾で初めて会っていたのであった。そして、5年間、麗子とともに養成所で指導を受けていたのである。
たまたま、あやめと再会した麗子は、
「あやめ、あなたも養成所にいる最中だというのに、急に芸能界に復帰するとはね。」
「こんなに、すぐに復帰できるなんて思わなかったけど、これも、主技のおかげよ。それに、今回は、脱走した、裏切りものの麗子のことは、私も許せないわ。」
「違うのよ、あやめ。私の話しを聞いてちょうだい。」
「言い訳なんか聞きたくないわ、麗子。あなた、主技を裏切るなんて、信じられない。あなたとは、もう仲間でもなんでもないわ。」
全く聞く耳を持たないあやめであった。
その後、麗子は、新作の映画の主役に抜擢された。そして、その映画は、ダブル主演で、もう1人の主役に、今、売り出し中の、二階堂彩が決定した。
この映画は、3人の女子高生の物語で、3人のクラスメイトが、仲間たちと、学園での恋にスポーツに楽しみながら、青春を謳歌していく、いわゆる学園もので、感動もありの作品である。
そして、その注目の主役級の3人の女子高生の、もう1人の役は、オーディションによって決定される。この映画は、実は、コミックスで、大人気のマンガを実写化したものであり、かなりの話題作なので、オーディションには、実に1,000人を超える応募が殺到していた。
その応募者の中、1,000人の応募者の中から、書類審査後、残った50人の演技審査と面接から役を勝ち取ったのは、なんと、緑川あやめであった。
そして、いよいよ、映画「恋は、絶好調!」のクランクイン当日、実は、二階堂彩は、緑川あやめの大ファンで、子役の頃に活躍していたあやめをとても応援していた。そんなあやめよりも、自分の方が主役級の役柄であったことを、彩は、恐縮していた。しかし、あやめは、自分のファンであることもあり、彩には頑張ってほしいと、自ら申し出て2人で本読みや、時には、台本持ち込みで演技を共に、よく稽古をしていた。
他にも女子高生役が12人で、男子高校生の役が10人で、W主演の麗子と彩に、あやめで、他に先生役が2人いた。
男子高校生の中には、売れっ子の3人、田所 健斗役の印家 面と、神保輝樹役の池手留宇に、福永忠記役の加呼飯尾と、男子役も粒揃いであった。




