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7階 ~呪われマンション『ヒアアフター』~  作者: 犬冠 雲映子
ユルカのゆるゆる夜勤勤務
18/46

17話 〈マンション探索〉

「管理人さーん。おーい」

 二人は管理人が在中しているはずの部屋をノックした。しかし返事は無い。爆睡しているのか?


「お出かけ中かな」

「えー?こんな時間に?」

「ま、まあ。買い出しとか?」

 時間は真夜中の2時。こんな時間に外出する人は少ないだろう。

「まあいいや。さ、ユルカちゃん。探索するぞ」

「ホントにするんですか?」

「そりゃあもう!」

 自信満々の輝かしい瞳を前に否定できず、逸らすしかできない。こうなると猪突猛進なのだから。

 彼女はそういう人なのだ。


「まずはエレベーターから見るぜい〜〜」

「えっ、怖いですよっ」

 いきなりクライマックスな展開に背筋が凍る。いわく付きのエレベーターを隅々まで調べるなんて、大金をつまれてもやりたくない。

「消去法でやってくの。エレベーターは一番怪しいからね!」

 藍田さんは臆せず禍々しい空気を放つ箱に向かっていく。エレベーターの点検はユルカが見た限りされていない。掃除も。

 かなり埃まみれなのではないか…。

 ボタンを押すと、待機していた薄暗いエレベーターのドアが開いた。中は古めかしい絨毯の床と金属質な壁だけ。


「鏡は目視チェックしたところ、なし。ん?」

 角に不自然な修繕の跡があった。「や、やめませんか…」

「よいしょ」

 絨毯をめくると、盛り塩があった。(う、うお、ぎゃあああ〜〜~)

「へー、盛り塩とお札なんてお供えしてるのね。管理人さんも策は打ってある、と!」

「盛り塩とかこ、怖すぎ…」

「まーまー、よくあるから怯えなくていいよ。ほら、盛り塩はお店の入り口にもあるしさ」

 逃げようとするユルカを、彼女は宥める。

「そうなんですか?じゃあ、おかしな事じゃないんですね」

「そうそう。細工した後もなし。案外普通のエレベーターなんだあ」

 ふぅーん、とつまらなそうな様子にヒヤヒヤする。この人なら7階まで行こう、などと提案しそうだ。


「ま、まずは2階から見てみません?2階から」

「そうだね。ローラー作戦」

「ローラー作戦?は、はあ」

 7階直行は間逃れたものの、2階も中々に怪奇現象がある階である。子供の泣き声がするだの。


(お化けに出くわしても逃げれば大丈夫だよね)




 階段を登っていると、どこからかすすり泣く声がした。

「ぎぃっ?!」

 住民からたまに報告がくる、例の子供の怪奇現象である。


「む。これは霊感センサーが反応してますよ〜」

「えっ?藍田さん、霊感あるんですか?」

 藍田さんはノンノン、と否定した。

「ユルカちゃんの。私は分かるんだ。ユルカちゃんには霊感がある」

「え、ええっ…?」

久しぶりになりました。

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