92.巻き込まれるようです その2
5000系を運転していたメイドはオイラの自宅にも潜伏していたわけで、
オイラの世界に買い出し等も行っていたってことになる。
これって、第二世界だけでなくて、第一世界も前界王一族のシンパが居るって
ことじゃないのか?
「エマ、メイドは買い出しに行ったりしていなかったか?
あの家は玄関開けたら第一世界ってことだから、前界王一族のシンパも第一世界に
存在して、身を潜めて連絡を取り合ってしていた可能性が有る。
第一世界と往復しているE233系に怪しい人物が紛れて乗車していないか警戒
したほうがいい。」
事の次第では第二世界だけでなく、第一世界も巻き込む恐れもある。
本当は第一世界と第二世界の繋がりも一時的に遮断するべきだと思うけど。
「善君。第一世界の死者はそのまま第一世界に残しておくと諸問題が発生する
から、速やかに第二世界に連れて行き、三途川駅での浄化が必要なんだよ。
ものすごっく諸問題っていうのが気になるけど、聞いたらさらに巻き込まれそう
なのでスルーしとくとしよう。
「ゲントさん。管理局から第一世界の調査は行えてるんですか?」
「残念ながら我々は直接第一世界に携わることはできないんだ。
第一世界は第二世界としか繋がりが無いようにして、第一世界の住民には
他の世界の存在を知られないようにしていたんでね。」
「もう一つ教えてください。僕の知る限り、第二世界から異界への線路は繋がって
いない筈ですよね?なのに、なぜ第二世界を走っていた50000系が異界に落ちて
いたのか理解できないんです。」
ゲントさんはじっと考え込んでから徐に口を開いた。
「善君には話しておいた方が良さそうだね。
実は異界には線路がいらないんだ。様式美で線路を敷いてあるけどね。
銀河号はどの世界のどの場所にも行くことができる。つまり無軌道走行車だね。
界王族の領地で産出される “シャドウクリスタル” を推進装置にセットすること
で無軌道走行を可能にしているんだ。
50000系を調査したところ、シャドウクリスタルを使用した形跡が残ってたんだ。
つまり、第二世界から無軌道走行して異界に到達したということだね。」
あーっ、これ完全に権力争いに巻き込まれてるじゃん・・・。




