84.発覚するようです
ダイニングで朝食を頂く。
メイドさん達お手製のクロワッサンなどバターの香りが広がるの焼き立てパン、
スクランブルエッグ、これまたお手製のウィンナーなど、朝から豪華だ。
味もなかなかで、四季島で食べたモーニングに引けを感じさせない。
こんなにも頑張ってるメイドさん達の中に、前界王族のシンパが居たとは・・・。
「旦那様、朝食の後、少しお時間を頂きたいのですがよろしいでしょうか?」
「朝食を食べながらでもいいけど?」
「少々込み入ったお話となりますので。奥様方も同席をお願いしたいのですが。」
「わかったよ、今日は特に予定も無いしリビングで話そうか。」
「まずは旦那様に謝罪を。我々の中に不届き者が紛れ込んでいるとは知らず
ご迷惑をおかけいたしました。」
メイド長のアメリアが謝罪した。それにつられメイドさん達が一斉にお辞儀する。
そう言えばメイドさん達はどこの所属なんだっけ。エマが雇っているけど。
「善君、彼女達は全員閻魔庁職員なのよ。身元もはっきりしてたから大丈夫
だと思ってたんだけど、身元を偽ってたみたい。」
閻魔庁職員ということは、魂+アバターではなく、純粋な人ということだ。
「今回の件を受けまして、私たちメイド一同も旦那様とひとつ屋根の下で
暮らすことをお許しいただけないでしょうか?」
んっ?そう言えば、この人たちはどこに住んでるんだっけ?
「善君。彼女達は全員通勤で我が家のメイド業務を担当しているわ。
ここでメイドとして働くために、善君の世界でイギリスまで行って学校通って
資格まで取ってきたの。みんな真面目で勉強熱心な人達よ。
それだけに、あんな裏切り者が居たのが許せなくて。」
メイドさんたちの努力に報いてあげたいエマの優しさや怒りはすっごくわかる。
「ここで暮らすのは構わないけど、君達の今まで生活環境とか大丈夫なの?」
通勤していたということは、当然自分たちの家も有って、プライベートな部分
だってそれぞれにあると思うんだよね。
「無論、問題ございません。全員旦那様に一生仕える所存でございます。」
あらら、一生仕えるとか重い話になっちゃったよ。
「その上で旦那様にお願いがございます。
申し上げにくいのですが、旦那様がお持ちの教本を私達に貸し出していただけ
ないでしょうか?」
「えっ、あれは裏切り者が身代金代わりに全部持ってっちゃったよ。」
リビングを静寂が支配する・・・・・。
「えーっ」「マジで」「うそー」「あの本が目当てだったのに」
「恋人とも別れたのに」「裏切り者許すまじ」
メイドさん達だけでなく、エマ達も叫んだ。




