80.共有するようです
「そうそう、仕事で課長からこんなこと言われたんだけど。」
分身体がそう切り出してきた。
聞くところによると、オイラがやっていた仕事が、ようやく日の目を見るみたい
だけど、役員たちへのアピールで困っているらしい。
分身体とリンク切れになるまでの情報は共有しているけど、それ以降の情報は
共有できていない。
これもすべて分身体が太ってしまったことが原因。
オイラの場合はもう第一世界で働かなくても問題ない状況だけど、第一世界の
両親のことを考えると世間体がね。
「コピ、この場合どうやったら情報共有できるんだ?」
「無難なのはお互いの人差し指を接触させるかな。
一番簡単なのは口移しなんだけどな。」
なんかまたトンデモなキーワードが出てきた。よし、スルーだ。
人差し指を通して情報が流れ込んできた。フムフム、なるほどね。
要は業務の自動化について上手くアピールしたい訳ね。
「キーワードは安、早かな。安は安く業務を遂行。
早は対応時間が早くなると自動化した後の修正も早くなるかな。
RPAを使うと確かに定型業務は効率が上がる。
でもそのためにRPAを組む業者に細かく仕様を説明したり、ちょっとでも
業務が変わると、RPAを作り直さないといけなくなる。
だったら自分でRPAを組んで自分で修正できるようにしておいた方が楽だし、
安く済むと思う。
特にOFFICE365が導入されているなら、PowerAutomateを使わない手は無い。
なんせタダで使えるんだから。
ノーコードではあるけど、コツを掴むことは必要かな。
でも理解出来たら結構活用できると思うんだよね。」
同席した分身体以外のエマ達一同は ??? ってなってる。
分身体はずっと頷いて聞いてる。やっぱ俺の分身体だよな。
突然、一人のメイドがそばにやってきた。
「旦那様、それは自動的に振動するみたいな動きをするのでしょうか?
旦那様の教本に出てきたような?」
「ひょっとしてベッドの下に有ったの読んじゃったの?」
「はい。私たちメイド一同、すべての資料を読破し、旦那様にお仕えできるよう
に心掛けております。実践されますか?」
オイラのプライベート丸裸かい!




