78.教育的に指導するようです
エマの熱い抱擁からしばらくして、ようやく酸欠が治ってきた。
・・・あれ、この世界って窒息死とか有るのか・・・。
「善行、寿命以外では他の世界には飛ばないぞ!
他の影響は有るかもだけど・・・・」
そっか、キスで死ぬとか無いんだ良かった・・・って他の影響って何?
「ごめん善君。別に窒息させるとかそんな気持ちは無かったんだけど。」
「旦那様、ここはひとつ手本を見せてもらえないだろうか?」
オイラ、今のがファーストキスでしたよ。死ぬほど濃厚な。
いや、あっちの世界なら確実に逝ってた。
「お困りの様ですね。私たちが手本を見せてあげますわ。」
イキナリ、メロリエッタさんとロボリオさんが熱い抱擁を始めてしまった。
10分後、他の女性陣は顔を赤らめながらも瞳を輝かせていた。
「メロリエッタ、教えてくれ、このシーンでなぜ首を傾けた」
ご丁寧に誰かが二人の様子を動画に収めていて、プロジェクターで再生
しながら確認している。
「お互いが真正面向いてたら鼻が邪魔でしょ。
だから、どちらかが顔を傾けるか、両方で傾けるかしなければならないの。」
「では唇を重ねる時間についてだがどれぐらいが理想なのか?」
「唇と唇を重ねるフレンチキスですね。
善行さんの世界では結婚式の際に誓いのキスをするが3秒程度ですね。
それに引き換え、さっきのエマさんのは・・・・。」
とかメロリエッタが動画を再生しながら女性陣にレクチャーしていった。
いや、これ何の時間?第二世界の改革に必要?
この出来事から1年後、第二世界の管理者養成学校において、恋愛学という
授業が必修になった。
恋愛が上手くできなければ次世代も育たないという建前だったが、娘の無様な
キスを目の当たりにした長官が、いたたまれなくなったのが原因らしい。




