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シャイな鉄ヲタが何かをするようです  作者: Bトリー


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517/524

518.世界が再び動き出すようです

-光の裂け目の向こう側-


 眩い光を抜けた瞬間、世界が反転したように静まり返った。

 足元に感じるのは、確かな“重さ”。

 空気の温度、遠くで聞こえる風の音――

 先ほどまで居た生と死の境界を越えた領域と違い、生の世界のものだった。

「……戻ってきた、のか?」


 善行が呟くと、肩にふわりと温もりが乗った。

「そうだよ。ここからがオマエの“続き”だ。」

 コピの声は、さっきまでの境界の空間よりも少しだけ柔らかい。

 そして、コピの声に、エマ、リン、シャーロットの3人も力強くうなずく。


 善行はゆっくりと周囲を見渡す。

 博士の研究室――かつての、そしてこれからの出発点。

 だが、何かが違う。

 空気の奥に、微かな“残滓”が漂っている。

 博士が最後に残した祈りの名残。

 そして、善行がまだ知らない“使命”の影。

「コピ……オイラ、本当に継承者なんだな。」


「うん。でも勘違いすんなよ。」

 コピは善行の胸を軽く指で突いた。

「継承するのは“博士の未練”じゃない。博士が信じた“オマエの未来”だ。

それを選ぶのは、オマエ自身だぞ!」


 そうだよな。オイラがしっかりしないと。

 胸の奥に、熱いものがゆっくりと広がっていく。

  

「博士が守りたかったもの。

オマエが守りたいと思うもの。

その二つが重なる場所に、オマエの“答え”がある。」

 

 善行は拳を握りしめる。迷いはまだある。恐れもある。

 けれど――歩き出す理由は、もう胸の中にあった。

「行こう、コピ。

オイラの時間を……動かすために。」

 コピは満足そうに笑い、善行の隣に並んだ。

「任せとけ!オマエが選んだ未来を、最後まで見届ける。」


 オイラは研究室の扉を静かに開く。

「えっ、ここは研究室・・・だよな。」



-生と死の境界を越えた領域-


「彼ならきっとやり遂げてくれるだろう。

アイツがついているのだから。」

 博士は一人そう呟く。

 善行達が居なくなったこの領域では、音が出るモノは殆どない。

 動くものは、”魂流”と博士と博士の道具ぐらいだ。


「今頃彼は、私の研究室であれこれ不安に思っているだろうな。

あの場所は第1世界の彼が生まれる遥か昔の場所なのだから。

そんな時代にあの研究所はオーバーテクノロジーだったけど。

まぁ、彼なら楽しんでくれるかもしれないな。

何しろ、あの研究室は動いているんだから・・・。」 


読んでいただき、ありがとうございます。

善行達は第1世界に戻りました。

但し、善行が生きている時代より遥か昔の。

そして、研究室は・・・

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「シャイな鉄ヲタが何かをするようです」
の補足事項は本文に記載してしまうと脱線しそうですので、
「シャイ鉄 補足事項」として記載していきます。

登場人物紹介、世界の成り立ちなど、本文に書ききれなかった
補足内容について記載していきますので、よろしくお願いいたします。
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