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シャイな鉄ヲタが何かをするようです  作者: Bトリー


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513/524

514.魂流攻防戦が始まるようです

-生と死の境界を越えた領域-


「博士、その”境界適正”と言うのはどんなことができるんです?」

「さっき、君はできていたじゃないか?”魂流”に触れることを。

本来であれば、魂流れに人が触れることはできないんだ。

それも、目には見えない防護壁、我々は境界と呼んでいるが、このために触れるこ

とができないんだ。

だが、君にはその境界を越えて、魂流に触れることができるんだ。」

 

 博士は更に続ける。

「前にも言ったが、あれは魂の流れだ。

もし、悪意を持つ者が、あの流れの中から特定の魂を抜き出してしまえば、その魂

を根源とする生命体の存在は異界から消えてしまうのだ。

そして、今、君とティアマト様の身にその危機が近づいているのだ。」

 オイラは目の前が真っ暗になった。

 折角、嫁もできて、鉄道もできて、ましてや自分の車両まで持てたんだ。

 それなのに、存在が無くなってしまうなんて・・・。



ー異界管理局-


「お前ら、わかってるな。事は一刻を争う事態だ!

非番の奴らも緊急呼集かけて、第9世界に乗り込む準備をするんだ!」


 局長の指示に、管理局職員たちは慌ただしく走り回る。

 だが、その中心で、局長だけは異様なほど静かだった。

 静かだからこそ、逆に怖い。


「アルテウスのヤツ、諦めていないようだな。」

 その一言で、場の空気が凍りつく。

「局長、室長は大丈夫ですよね?」

 綾香の質問に、局長は首を横に振る。

「いいか綾香。アルテウスは魂流の存在に気がつきやがった。

そして、オジキの命を元から絶つ気でいるんだ。

今はまだ大丈夫だが、急がないとアイツ等に魂を抜き取られたらおしまいだ。」


―そして、局長の言葉は、綾香だけでなく場にいる全員の背筋を凍らせた―

「もっとも、その時は、俺らの記憶から、オジキたちのことは一切消えてしまうか

らな。」


 局長はそこで言葉を切った。沈黙が落ちる。

 誰もが息を呑み、誰もが続きを聞きたくないと思った。

 だが、局長は容赦なく続ける。

「……”消えた”ことにすら気づけなくなる。存在が無かったことになるんだ。

魂流から抜かれるってのは、そういうことだ。」

 綾香の顔から血の気が引いた。

「そ、そんな……室長が……ティアマト様まで……」

「だから急ぐんだよ。」

 局長は立ち上がり、作戦卓に両手をつく。

 その目は、怒りと焦りと、そして何より“覚悟”で燃えていた。


読んでいただき、ありがとうございます。

異界 対 元界王 の魂流攻防戦が始まりました。

この戦いの軍配如何では、異界は元界王の都合の良い世界に書き換えられてしまいます。

そして、善行は”境界適正”の能力をどのように生かし、自分の身を守っていくのか。

次回に続きます。

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「シャイな鉄ヲタが何かをするようです」
の補足事項は本文に記載してしまうと脱線しそうですので、
「シャイ鉄 補足事項」として記載していきます。

登場人物紹介、世界の成り立ちなど、本文に書ききれなかった
補足内容について記載していきますので、よろしくお願いいたします。
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