462.食べ物で出身がバレることがあるようです
-第26世界 祠前-
「吹雪も止んだことですし、私の執務室まで戻りましょう。」
吹雪がやんだので、地面がはっきりと見える。
あれは、道路?いや、線路だ。なんだ、線路があるじゃないか。
「善行さん、気付きましたか?ここにはかつて線路が有ったそうです。」
なんだ、鉄道が有ったんだ・・・いや、第1世界で鉄道が始まる前から?
「あー、本格的な鉄道と言うほどのモノではなくて、第1世界で言うところの馬車
鉄道や人車鉄道に近いものでして、屋根すらついてなかったって話です。
確か、図書室に当時の資料が残っていたと思いますから、戻ったらお見せします。
うーん、この線路では使い物になりませんね・・・。」
確かに、見るからに貧弱そうなレールだ。これではキハ01形も無理そうだ。
それから再び雪上車に乗り、ルーデリッヒさんが車内を凍り付かせた場所に戻っ
て来た。
-第26世界 中央駅-
雪上車から側線に停止していたBDhe2/4形に乗り換え中央駅に戻る。
「もうアプト式も不要ね。鉄道も見直さないとダメね。バスティアン。」
「そうだな。もう建物にとどまる必要も無くなったんだ。
ドーンと世界を作り替えるつもりでやって行こうじゃないか、ルーデリッヒ!」
なんか、二人の世界が繰り広げられている。
その2人を温かく見守るオイラ達。
「ゴホン、失礼いたしました。そうそう、夕食の時間じゃないですか。
私の部屋で皆さんご一緒しませんか?」
「良いんですか?それでは、お言葉に甘えさせていただきます。」
-第26世界 界長執務エリア-
広い。建物の最上階は全てが界長の執務エリアとなっている。
会議も寝食も執務もすべて行為に応じた部屋が用意されていて、ちょっとした
シネコンよりも広いぐらいだ。
今日は応接室で食事を頂けるとのこと。
出てきたのは、カツ?そして、アスパラガス?さらに、オープンサンド?
最後は長ーいソーセージ? 既視感のある食べ物ばかりだ。
「どうされました、善行さん?」
「すみません。故郷の食べ物にそっくりだったので、驚いていたところです。」
「ウィンナーシュニッツェル、シュパーゲル、ベレークテスブロート、ウィンナー
ブルストですね。そうでした!吹雪が始まった頃、異世界から突如現れた人が郷
土の料理だと言って広めたという話が有りましたね。
ひょっとして、善行さんも異世界から?」
「そうなんです。私も第1世界から第2世界に渡ってしまったんです。
今ではすっかり第2世界出身のつもりですけどね。
自宅も第1世界と隣接してますし。」
まさか、食事で第1世界出身だとバレてしまうとは・・・。
読んでいただき、ありがとうございます。
第26世界に転生した異世界人は、オーストリア出身と言う設定です。
ウィンナーブルストはドイツ語で、ウィン風ソーセージと言う意味です。
日本で言うウィンナーソーセージのことです。
ウィンナーはドイツ語で、ソーセージは英語です。
・・・さすが日本的ネーミング・・・農林水産省のJAS規格にもなってます




