454.餅は餅屋に任せるのが吉のようです
-第26世界 界長執務室-
あれっ、バスティアンさんとルーデリッヒさんにわかりやすく説明したつもりが
逆効果だったみたい・・・。
人に説明する・・・ん? 適任者がいるじゃないか!
よし、電話しよう。「今、平気?実はさー・・・。」
そして話はまとまった。ただ、第26世界ではなく、第2世界の方が良いのでは
、と言う結論になった。
異界規程により、異なる世界の交流は特例を除いて認められていない。
第2世界のスキルーランドはこの特例に該当する。
従って、二人にはスキルーランドへ来てもらうことにした。
1時間後、上空からSVT877が特殊な膜を展開し、吹雪をものともせずラッ
クレールを跨いで着地した。
-第26世界 中央駅-
「お待たせしました、室長!」
「早速のお迎えありがとう!」
「で、室長、愛人枠の件は?」
「そんな枠は設けてない・・・。」
嫁達だけでなく、バスティアンさんとルーデリッヒさんまで白い目だ。
愛人枠を設けるほどのキャパ、オイラは持ち合わせていないのに・・・。
「冗談はさておき、早速出発しますね!」
綾香の冗談を誰にも信じてもらえず、白い目で見られたまま発車した。
-SVT877車内-
「え、えーと・・・皆さん、お腹は空いてませんか?」
何とかこの空気を変えたい。
「ま、まずは私がこの機械の使用方法をお見せしますね。」
文字物体化マシーンのデモを始める。
今日はハンバーガーの気分だな。”ハンバーガー”と言うと、”ハンバーガー”とい
う文字が皿の上に出てくる。
しかも、ご丁寧なことに、”ハ”の上に”ン”、”バ”、”ー”、”ガ”、”ー”と積み上がって
いる。
それをナイフで上から切って、フォークで刺して口に運ぶと・・・ハンバーガー
になっている。しかも美味い!肉は炭焼きパティの味だ!
「おー、食べたいものをその機械に話しかけると、文字になって現れると。
中々に興味深い。では、私は・・・。」
その後、バスティアンさんとルーデリッヒさんは、それぞれ違う文字料理を楽
しんだ。
嫁達もそれぞれ、好きな料理を楽しんでいたようだが、オイラに対する疑いの
目は消えていないようだ・・・。
「それにしても、この列車はどうやって走っているんです?
先ほども宙に浮いていましたし、線路を走っているようには見えないですが?」
「第26世界への離着陸は線路を使っていませんが、この空間には線路が敷設さ
れているんですよ。」
バスティアンさんからの質問は終わったが、ルーデリッヒさんが何か腑に落ち
ない顔をしている。
「私もあなたの”愛人枠”に入ったら、この技術を使えるようになるのかしら?」
・・・その瞬間、車内の空気が凍り付いた。
読んでいただき、ありがとうございます。
インターネットを説明するのに上手く行かず、綾香の手に委ねることに
なりました。綾香はどうやってインターネットを説明して、理解を得ようと
しているのか。次回に続きます。




