443.再会には盛り上がる音楽が必要なようです
-787系車内-
「では、どれぐらいの時間がズレてしまっているのでしょうか?」
「おおよそですが、3か月ぐらいだと思われます。」
ブリーデルと結託して第7世界の改革に着手しだしたのが、約3か月前。
セレスト・セヴァ樹立が約2か月前。
第15世界の開放が約1か月前。
そして、色々有って現在に至ると・・・確かに世界救ってんな・・・。
ヒーロー願望、実現してんじゃん・・・。
いや、オイラ一人の力じゃないから、自分がヒーローですとは言えないけど。
「3か月ですか。3か月と聞くとそれほど時間はずれていないと思いたいのですが
、善行さんの活躍を聞くと、時代に取り残されている気がしますね。」
「大丈夫ですって。ブリーデルはきっとあなたの力になってくれますって。
3か月の時間差を吹っ飛ばしてくれるようにね。
だから、クリューガーさんは何も心配しなくても大丈夫ですって。」
その後、1時間ほど異界連絡線を走り、セレスト・セヴァ(旧第7世界)に到着
した。
-セレスト・セヴァ 中央駅-
軍用列車の乗員たちは、”第7世界に送還される=軍刑務所送り”となる筈なので
車内は緊張ムードに包まれていた。
そんな車内のムードを気にせずに、787系は中央駅に滑らかに滑り込んだ。
そしてホーム上では、787系到着と同時に、楽団による演奏が始まった。
ハイケンスのセレナーデ・・・小学校の時の下校の音楽だ・・・。
「善君。この曲って、第1世界の車内チャイムで流れてたものよね?」
「そう・・・だと思う。曲名からはそうなんだけど、曲として聞いたことが無かっ
たから、気が付かなかったけど、小学校の時によく聞いてた曲なんだ。」
列車が停止し、ドアが開く。
「さぁ、行きましょう、クリューガーさん。」
「よく、戻ってくれましたね。クリューガー!」
そう言ってブリーデルはクリューガーの手を取る。
「姫!面目ございません・・・帰還いたしました。姫のお役に立つこともできず
申し訳ありません。」
「いいのですよ、クリューガー。あなたは役に立ってましたよ。
あなたが集めてくれた同志達のお陰で、今私達は軍務世界からの脱却に成功した
のです。あなたはその立役者です!
突然、あなたの列車が行方不明になった時は驚きましたが、こうして無事に帰っ
て来てくれて、私はどれほど嬉しいか。本当におかえりなさい!」
ホームでは、軍用列車の乗員たちが続々と降り立ち、家族との再会を喜びあっ
ている。ハイケンスのセレナーデが流れている中で。
第二次世界大戦のときには、兵士向けの番組で使われており、戦時中の家族へ
の想い、帰還を願う気持ちを表した曲として有名になった。
そして国鉄では特急などの車内チャイムとして使用された。
まさしく、今の場面にふさわしい曲が演奏されているのだ。
横を見ると、嫁達が家族との再会シーンを見て涙を流している。
うんうん、このシーンで感動できるのは人として素晴らしいと思う。
だけど・・・人の服で涙と鼻水拭くのヤメテ・・・。
読んでいただき、ありがとうございます。
国鉄の車内メロディーは鉄道唱歌、ハイケンスのセレナーデだと思うのですが、
ハイケンスのセレナーデはどんな曲なのかしっかり聞いたことが無かったので
聞いてみました。小学校の下校の音楽で聴いてました・・・。




