420.ロケットブーストで切り抜けるようですが問題が発生するようです
-第75世界 界長邸臨時作戦本部-
「頼む、急いでくれ!もう時間がないぞ!」
オイラはモニターに映る403形の運転席越しの前面展望に向かって叫んだ。
モニター上部には、ワープゲートが閉じるまでの時間が表示されている。
もっとスピードを上げなければ間に合わないとエマが演算結果を知らせる。
残りは62秒!
「コピ、聞こえてるか?このままではワープゲートが閉じてしまう。
急いでMAXスピードまで上げるんだ!」
「大丈夫だ、善行。アタシだって、ここで結婚生活を終わらせる気は無いぞ。
まぁ、見てなって。」
・・・コピのこういう自信満々のときって、大概外すんだよな。
-限界領域(ヴェルサリオ国) 中央駅403形運転室-
「マズい。これ以上加速できない!」
「AFBがオンになってない?」
「ホントだ!すぐにオフにするわ。」
そう言って、運転席のディスプレイ画面からAFBを停止させた。
これで、AFBで設定された以上のスピードも出せるはずだ。
スピードがゆっくりと上がっていく。
しかし、目の前にセットしたタイマーの時間は無情にも減っていく。
「もっとスピードが必要だわ!」
「アタシに任せな!」
コピの声が車内に響く。
「全員着席!10秒後に加速を開始する。爆発的に加速するからしっかり椅子に座
るんだぞ。よし、10,9,8、・・・・」
-第75世界 第二環状線 ワープゲート-
第二環状線に設置したワープゲートの傍には、すぐに撤去できるよう、保線作業
員が待機している。
「間もなく撤去時間だ!各自準備に取り掛かれ!」
それぞれの持ち場につき、作業を開始しようとした際、どこからともなく
轟音が響いた。周囲を見渡しても、その音の発生源を確認できない。
だが、全員が確信した。ワープゲートの中からの音だと。
次の瞬間、白い矢のようなものが中央駅目掛けて飛んで行った。
呆然と目で追う作業員たち。
気づけばゲートは衝撃で粉々に砕け、彼らの仕事も吹っ飛んだ。
そして、第二環状線を走る本物の403形が目の前を駆け抜けていった・・・。
-第75世界 界長邸臨時作戦本部-
この場に居た全員でハイタッチした。界王様も含めて。
モニター上に表示された残り時間は”2秒”で止まっている。危機一髪だった。
コピがロケットブーストを使用しなかったら、二度とコピの顔を見ることはでき
なかっただろう。
いやー良かった、良かった!
「善行、聞こえるか!どうだ、凄いだろー!アタシもやるときはやるんだぞ!」
「ありがとうな、コピ。ところで、こっちで前面展望の映像が映ってるんだが、も
うスピードを落としても良いんじゃないか?」
「や、ヤバい、ど、どうしよう。善行、減速できない。」
・・・どうしてコピのやることは、最終的にこうなるのかなぁ・・・
読んでいただき、ありがとうございます。
コピのロケットブーストで辛うじてゲートが閉じる前に、限界領域からの
脱出に成功しました。
が、ロケットブーストによる加速の止め方が分からず・・・




