416.二人のカティナが列車でキャンプをするようです
-異界管理局 界務課事務所-
「えーと、カティナ・・・どっちもカティナ・・・二人ともこちらへ!」
三船課長が二人のカティナを呼び出した。
「課長どうしたんですか?事件ですか?事故ですか?」
「いきなりそんな物騒なことを言うんじゃない。そりゃ、限界領域の爆破事件から
色々な事が起きて大変だけれども・・・。いや、俺が言いたいことは違うんだ。
二人に界王様から直々の命令だ。
今すぐ、第75世界に行き界王様に接触してくれ。
その後の行動は界王様が直接指示なさるはずだ。
くれぐれも粗相の無いようにな!」
こうして、二人のカティナは装備を整え、服装もトラッドスタイルに着替え、第
75世界に向かった。
-第75世界 中央駅-
異界管理局の専用列車が、中央駅に滑り込む。
と言っても、L0系ではなく、403形だ。
異界管理局の規定により、鉄道がある世界に赴く際は、その世界の鉄道車両を使
用することになっている。その世界の鉄道に潜り込みやすいというのも理由だ。
もっとも、それは外見の話で、中身は管理局専用装備が満載で別物。
装備車、救命車、研究車などのほか、宿泊もできる居住車も組まれている。
でも、今回乗車してきた二人のカティナだけなのだ。
運転手などはおらず、全て彼女達で行うのだ。
傍から見るとなんでも自分たちでやらないといけないのは大変そうだと思うのが
普通だが、彼女たちはそんなことは微塵も感じておらず、むしろキャンプに行くか
のごとく楽しんでいる。
トラッドスタイルに身を包んだ二人がホームに降り立つ。
二人の前に一人の男が立ちはだかる。
「いやー、呼び出して悪いね。ここじゃなんだから、場所替えよっか?」
-第75世界 界長邸-
「本当にそっくりですわ。それなのに生まれが違うんですのね?」
ロッサーナが二人のカティナを見て驚きの声を上げる。
「でだ、二人を呼び出した目的を話そうか・・・」
界王はロッサーナを交え、呼び出した目的を彼女たちに伝える。
話を聞いていくうちに、彼女たちから見る見る笑顔が消える。
それだけ、今回の作戦が重要だということだ。
何しろ、セバスをこちらに引き戻せる最後のチャンスとなるのだから・・・。
-限界領域(ヴェルサリオ国) 王城 ゲストルーム-
「ミーティア様とお会いできて良かった。これで、心置きなく、この世界に骨を
うずめることができるというものです。
気がかりは、善行様とシャーロット様のお世継ぎにお目にかかることができない
ことですかね。
こればかりは自分の行いが悪かったせいで、ここに居る訳ですから、自業自得と
言うことですね。」
セバスは一人ごちていた。
自分を救出に向かっていることなど露ほどにも知らず・・・。
読んでいただき、ありがとうございます。
久しぶりにカティナが登場しました。
今回はセバスを限界領域から連れ戻す作戦のようです。
三船課長にも活躍してほしかったのですが・・・。




