414.ある人が限界領域封鎖のカギになっているようです
-限界領域(ヴェルサリオ国) 王城 技術室-
「誰かアルバーティンのワープゲートに携わっていた者はいないのか!」
ルーデリッヒは焦っていた。このままワープゲートをどうにかできなければ、
確実に自分は処分されるーーーそう直感していたからだ。
「長官!彼女がアルバーティンの助手を務めていたそうです。」
目の前にはヨレヨレの白衣を着た、神がボサボサで、丸い眼鏡をかけた妙齢の
女性が立っている。
「君がアルバーティンの助手をしていたというのは本当かね?」
「はぁいっ、ほんとぅずら。」
ルーデリッヒは彼女を連れてきた技官に尋ねた。
「本当に彼女は技術者なのか?どう見ても怪しいのだが・・・。」
「ご心配なく、長官。彼女は優秀な技術者です。
ミーティア、長官に例のモノをお見せしてくれないか?」
そう促された彼女の手には、手のひらサイズのワープゲートが置かれていた。
サイズこそ小さいが、ワープゲートとしても機能している。
ルーデリッヒは深く安堵の息を吐いた。
だが、その様子を見つめるミーティアは、眼鏡の奥でうっすらと笑みを浮かべる
---彼は気づいていなかった。騙されていることに。
-限界領域(ヴェルサリオ国) 王城 ゲストルーム-
セバスは、アルテウスやその周囲の様子をつぶさに観察している。
ティアマトから渡された秘密道具の一つ、遠隔検知モニターだ。
魔法だったならばロングセンスで感覚を研ぎ澄まして遠くを見ることができるが
それに近いことができる道具を渡されているのだ。
一見はただの箱だが、所有者の意思でモニターに変形することができる。
「上手く、ことが運んでいますね。彼女も良い仕事をしてくれているようです。
しかし、彼女があのお方だったとは、初めて聞いたときはびっくりしたものです。
二度とお目にかかれないと思っていましたが、まさか、ここでお会いできるとは。
運命とは不思議なものですね。」
-界王城 界王執務室-
界王は拗ねた・・・。
「善君に気持ち悪いって言われた・・・。」
「テッテレー。じっちゃんの拗ねるのレベルが上がりました!」
「コピ、今はそんなことを言ってる場合じゃないと思うんだけど・・・。」
「じっちゃん、そんなことで落ち込んでどうすんだ?
アタシなんて、善行にバカにされることなんて、日常茶飯事だぞ!
それに比べれば、可愛いもんじゃないか!
でも、じっちゃん。ホント、ウィンクだけは勘弁な!気持ち悪いぞ。
オッサンが、無理して若者言葉を話して、気を引いてるのと同じだぞ。」
あー、コピのやつ、本音をぶちまけやがった・・・。
これじゃ、孤立させる方法とか聞き出すのは無理そうだな・・・。
読んでいただき、ありがとうございます。
ミーティアと言う怪しさ満点の技術者が登場しました。
アルバーティン亡き後、ワープゲートを触れるのは彼女だけなのでしょうか?
そして、そのミーティアは誰かの変装だということですが、果たして・・・。




