402.ロッサーナお母様に睨まれるようです
-第75世界 界長邸-
「界王様におかれましてはご機嫌麗しゅうございます。
こうして界王様が来られたということは、何か重大な事柄がおありなのですね。」
「ロッサーナ。突然の訪問で申し訳ない。実は・・・。」
界王様はこの第75世界の界長であるロッサーナに、ここと限界領域が関係して
いると打ち明けた。第15世界で見つけた第75世界の部品を見せて。
「この部品は恐らく、職人街で作られたものですわ。
しかも、この手のモノを作ることができるとしたら、彼しかいないですわ。
セバス!セバスは居ないかしら?」
「はい、奥様。此方におります。」
「セバス。この部品に見覚えはないかしら?」
「はい、この部品は職人街のティムシーの作った物に間違いないと思います。
ただ、最近の彼には良い話は聞きませんね。
何でも昼日向から飲んだくれていて、ろくに仕事もしていないと聞いております。
ですので、この部品は彼がそうなる前に作った物だと思います。」
「彼がおかしくなったのはいつごろからなの?」
「今から2年ほど前だと聞いております。」
おかしいな。この部品が入っていたガジェットは数か月前に作られたものに見
えたんだよね。時間が合わないな・・・。彼のところに行けば何かわかるかな?
「あのー、そのティムシーって人に会うことってできないでしょうか?」
オイラからの発言に”えっ?”って感じでみんなから振り向かれた。
変なこと言ってる覚えはないんだけど・・・。
「失礼ですが、あなたはどなた?」
「私は栢山善行と申します。お見知りおきを!」
オイラはそう言って、お辞儀をしながら名刺を渡す。
「あなたでしたのね。シャーロットの旦那様は。
貴方達の結婚式に出たかったのだけれど、この世界で問題が発生して行けなかっ
たの。シャーロットの晴れ姿を見たかったわ。」
「ロッサーナお母様。私、善行さんと結婚出来てとても幸せですわ。
他の3人のお嫁さんとも仲良くできて、毎日が充実してますわ。」
「まあ…他に三人も奥様がいらっしゃるとは存じませんでしたわ。
娘のこと、どうか誠実にお守りいただけますわよね?」
ロッサーナさんが”キッ”という効果音が入りそうな目で見ながら言ってきた。
「ハイ。誓って!他の3人同様に、幸せにします!」
オイラがそう返答した時、ロッサーナさんんがわずかにほほ笑んだ。
読んでいただきありがとうございます。
シャーロットの育ての親とも言える、ロッサーナが登場しました。
ティムシーの過去と、ロッサーナお母様の視線がすべてを動かし始めます。
次回、職人街を訪れることになると思います。




