394.壊れても粉々でも大丈夫なようです
-ヴェルサリオ国(限界領域)ー
「急いで荷物を下ろすぞ!一刻も早く、あっちの世界に返さないと大変なことにな
るぞ!」
限界領域にアルテウス達、前界王一族が起こしたヴェルサリオ国。
そこは、罪人が流される墓場の雰囲気は一切なく、近未来的な構想ビルが立ち並
ぶ首都を中心に、洗練された都市国家を形成していた。
その首都の一角には、国内鉄道の中枢を担う中央駅がある。
すべての列車はこの駅を拠点として、国内の隅々を結んでいる。
先ほど到着したこの国の鉄道と違う車両は駅隣接の車庫に到着した。
そして、その車両から降ろされた荷物は全て車庫奥にある倉庫に保管された。
「よーし、荷物を下ろし終わったぞ!急いでゲートに押し込むんだ!」
ワープゲートを通る際、運転手が居ないため自走でワープゲートを通過すること
ができない。そこで別の車両を使い、ワープゲートに押し込んだ。
-第26世界、第27世界ー
ワープゲートからタイフォンの音が聞こえ、すぐにクモヤ145形が姿を現し、
こちらの線路に弾き出てきた。
「よしよし、今回も上手く行ったみたいだな。このままここの連中に気づかれなけ
ればいいんだけどな。おっと、報告に行かないとな。」
そう言って、鉄道工場の職員は上長に異常なしと報告に向かった。
この職員がヴェルサリオ国の人間だと知られることなく・・・。
-セレスト・セヴァ(旧第7世界)-
やっぱりこの世界のワープゲートは完全に粉々だな。
先ほどから、軍本部の地下だった場所をショベルカーを使用して掘っているが
出てくるのは瓦礫ばかりだ。
さすがにあの爆発では跡形もないだろうな・・・。
「カティナさん、さすがにもうバラバラなんだと思うな。」
「善行さん、ちょっと見ててくださいね。」
そう言ってカティナさんは地面目掛けて、何かの液体をふりかけた。
5分後、そこに現れたのは、まぎれもなくワープゲートだった。
壊れている様子もなく、新品同様の輝きをしている。
「どういうことだ?ショベルカーで掘っても瓦礫ばかりだったのに。」
「これは異界管理局職員でも、一部の職員しか所持を許されない物なんです。
事件、事故を調査するときに、過去に戻って確認したいときってあるんですよ
ね。そんなときにこの薬剤を振りかけると、あら不思議。
過去に戻って、現在の時間に物体を定着させることができるんです。
簡単に言うと、壊れたものを壊れる前の姿で復元できるってことです。」
どっかのアニメで見たような展開だ・・・。
読んでいただきありがとうございます。
思いがけない方法でワープゲートが手に入りました。
これで、限界領域への作戦が動き出します。




