24.語るようです その2
応接室からホームが見えるけど、6番線に117系、3番線にM497、
1番線にE233系というなんじゃこりゃっていう絵面になっている。
線路幅だって違うはずなんだけど、そこはこっちの世界仕様でどうにでも。
感覚としては鉄道模型の走行会かって感じ。
「で、リンさん。聞きたいことっていうのは?」
「まずは職員の負荷が減ったってことで、鉄道の有効性はわかったんだけど、
鉄道を活用することで、この世界をどう変えられるか教えて欲しいの。」
「人々(って良いかは別として)の移動がすっごく効率的になるのは理解できた
と思うけど、人々が移動することが、文化も移動するってなりませんかね。」
実は、改革案の書類を見たり、エマの話を聞いていて、この世界を改革するのに
鉄道を活用することで文化が移動して、この世界の閉そく感が打破できるのでは
と思っていた。
こっちの世界の人々は衣住は満たされているけど、食は満たされていない。
ずっと昼間なので時間という概念も希薄。
言ってみれば、プログラムで作られた真っ白な世界に住んでいるようなもの。
念じるも制限されており、できることも限られてるから、そりゃ飽きるよね。
「この世界では食べる必要はないそうですけど、食べることはできるようなので、
鉄道を活用して食文化を広げるというのはどうでしょうか?」
まずは各町に対して、食べる概念を教える必要があるな。
オイラの世界にいたときは生きるために食べていたはずなのに、こっちの世界では
その必要が無いから食べるという文化がなく、食べるって?となる。
だから、食べること=新しい文化となる。
調理からだと難しいから、料理を配布して、住民に食べることに慣れてもらおう。
その次の段階で、食材と調理器具準備して、調理方法を教える。と言った順番か。
リンさんにこの考えをぶつけてみた。
「なるほどねぇ。それだったらすぐにできそうね。」
リンさんが一瞬目を瞑ったと思ったら、次の瞬間にハンバーガーショップの厨房が
目の前に現れた。駅の応接室なのに。
「ビッグマックセット、ドリンクはコーラで。あとアップルパイもつけて」
いや、誰がつくるの?




