22.あっちの世界に戻るようです
三途川駅に着くと、見たことのない列車が3番線に止まってる。
あれ、屋根にジェットエンジンが生えてる。
その横でエマの父さん=長官がエラく神妙な顔して立ってる。
よく見ると、三途川駅からの線路が3本になってる。
「実はあの方がお見えになってて・・・」
いや、あの方って?長官よりも偉い人なんているのか?
「善君。父さんが言ってるあの方って、かいちょうのことなの」
会長?何の会かいな?
「善行、会長じゃなくて界長だから。この世界で一番偉い人。」
解説サンキュー、コピ。
徐に扉が開くと、長官がますます固まっていく。オモシロ。
「長官久しいのー。新しく路線を広げようとしているらしいが、詳しく
説明してたもれ。」
駅員たちが改札口に向けて直立不動で敬礼している中、エマと同い年
ぐらいの女性が降りてきた。
ドレス姿がとても様になっている。いかにも王女感が出ている。
「あれ、エマ 久しぶりじゃん!学校以来だよね?」
「あっ、リン 。ほんと久しぶり!」
さっきまでの緊張感返せ。長官と駅員、リンの連れ達がドン引きしてる。
「エマ、界長との会話にそんな口調を使って!!」
ちょっと立場を整理してみよう。
長官>エマ、リン>長官はOKだよね。
だから、リン>長官>エマな筈なんだけど、エマ=リンになってるから
エマ・リン>長官 だけど 長官>エマ、リン>長官 も成立する。
AND条件、OR条件が混在しているような・・・・。
オイラとしては、界長も長官も上の立場として扱わないと。
「リン、紹介するね。彼が前話した善君。
こっちの世界に鉄道を広めようとしてくれてるの。」
徐に斜め45度の角度で頭を下げ、挨拶を始める。
「初めまして。丸芝電気の栢山善行と申します。」
と思わず名刺を差し出してしまった。
名刺を胸ポケットに入れてたままにしてて良かった。
「善君ね。よろしくっ!私はこの世界の長、リンっていうの。
鉄道について、色々と聞きたいから、駅の応接室に行きましょ」
長官が目で頼むって合図してきてる。
鉄道について語っても良いなんて、ご褒美。ヨロコンデ!!




