11.間違いを糾すようです
リビングには懐かしいロータリーチャンネル式のブラウン管テレビが有った。
「このテレビで流れてるの見て取り寄せたのだけれど、何がいけなかったのかしら・・・。」
エマの母親がすねた。
テッテレー。どこかで聞いたレベルアップの音が聞こえた。
ホント、何回起きるんだ、このくだり。しかも親子で・・・。
冷静にリビングを観察してみる。奥に黒電話、その横にあるのって、懐かしいラジカセ。
ついでにオイラの部屋も見せてもらったが、どこかのスイートホテルと同じような感じ。
ベッドルーム、ダイニング、トイレとお風呂は別。
あ、風呂とシャワールームは別になってる。
でも、電話は黒電話。
これはあれだな。オイラの世界を視察した際に、興味あるものを適当に集めてるんだろうな~。
リビングに置いてあるものの時代観念がひん曲がってる。
これはアカン!!指導が必要だな。
そうか、念じるが使えるんだから、まずは黒電話を今どきの電話に変更っっと。
テレビはブラウン管テレビから有機ELの壁掛けに変更っと。当然大型の。
ラジカセはスマートスピーカーに変更っと。
最後に家電全般をスマートスピーカーで操作できるように念じてっと。
「OK、××××。テレビをつけて。」
日本の時代劇をやってる・・・のに侍がスマホで話してる。
よく見ると侍がスニーカー履いてるし、小料理屋のシーンでは侍が調理してる。
もっとすごいのは自分の刀で野菜切ってる。包丁の代わりに。
どうなってるの?エマ?
「そりゃ、いろんな時代の人達が住んでるんだから、いろんな文化が混ざるに決まってるじゃん!!」